阪神・大竹 球団史上3人目の開幕5戦5勝 「砂漠の植物」発想で岡田監督に節目星プレゼント

 6回、牧を併殺に打ち取って雄たけびを上げてガッツポーズする大竹(撮影・立川洋一郎)
 お立ち台で子どもたちと笑顔で記念撮影する大竹(左)とノイジー
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 「阪神7-2DeNA」(13日、甲子園球場)

 上空から雨粒が降り注ぐ。次第に甲子園のマウンドの土もぬかるむ。ここで阪神・大竹耕太郎投手(27)は自らを「砂漠に生えている植物」と仮定した。「雨が降ってきた。逆にワクワクする」。あえてポジティブなイメージに変えることで、6回4安打1失点の力投につなげた。球団史上3人目の開幕5戦5勝で、左腕では初だ。無双状態が止まらない。

 不運だったのは三回。2死二塁からソトを右飛に打ち取ったかに思われたが、右前にポトリと落ちる先制打に。ただ、その後2死二、三塁とピンチが拡大したものの、牧を左飛と最少失点にまとめた。

 直後に味方が逆転に成功し、3点リードをもらったことで「投げやすかった」と大竹。悪天候のマウンドの難しさもあったことから「間合いを突いてやろう」を強く意識。低めにも丁寧に制球し、DeNA打線につけいる隙を与えなかった。

 球団投手の開幕5戦5勝は1937年・御園生崇男、04年・福原忍に続く快挙。ソフトバンク時代を含め、セ・リーグ球団に負けなしで、初対決球団には10試合で8勝0敗と圧倒的な強さを見せる。

 グラウンドでは一風変わった練習法を取り入れている。よく風船を膨らます姿があるが、これは「PRI」と呼ばれるトレーニングの一種。「阪神ではあまり浸透していないですが、ホークスでは朝からPRIをして練習に入っていた」。人体は左右非対称で体幹のバランスによって保たれるが、ゆがみも生じると言われる。

 風船を膨らます行動、呼吸を通じて体幹バランスを矯正。股関節が左に開閉しやすい癖などもある大竹は、イニング間のキャッチボールでも逆の回転を意識しながら体をねじって投げることもあり「体の崩れるパターンを戻している」と、快投の裏側には、体の細部への意識がけがある。

 早大の大先輩、岡田監督の通算600勝にも貢献。「(自分が)大学の後輩でもあり、(記念星を)挙げることができてうれしい。もっともっと、監督を胴上げできるようにという気持ちです」。大学でも3度の胴上げ投手に輝いた左腕が、アレの立役者となる。

 ◆猛虎左腕初!開幕5戦5勝!! 阪神先発投手の開幕5戦5勝は今回の大竹が3人目で左腕では初の快挙。これまでの2人は1937年秋・御園生崇男と04年・福原忍。なお、御園生の37年秋は無傷の11連勝でシーズン無敗を記録している。

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