阪神・大竹 開幕6連勝!7回0封で初G倒 代打送られた直後に近本V撃「泣きました」
「阪神3-2巨人」(27日、甲子園球場)
涙のG倒!阪神の先発・大竹耕太郎投手(27)が七回に代打を送られた後、近本の先制適時打が飛び出すと、感動でうれし泣きした。7回無失点の好投が報われ、両リーグトップの6勝目。チームは今季最長タイの7連勝で、両リーグ最速で30勝に到達した。45試合目での到達は、18年ぶりのリーグ優勝を果たした03年と同じペース。05年以来18年ぶりのVを狙う岡田阪神にとっては吉兆やで!!
先制打が飛び出した直後、大竹は一塁ベンチ最前列で力強いガッツポーズを見せてほえた。それでも感情の高ぶりを抑えきれない。後方のベンチに腰かけると、人目もはばからず大号泣。タオルで懸命に涙を拭った。お立ち台で感極まった理由を明かした。
「感動しました。一人はみんなのために、みんなは一人のためというか…。チームプレーを感じたので思わず泣きました。うれしい(気持ちでの涙)はないかもしれないです」。ドラマ「スクールウォーズ」などラグビーでも有名な名言を口にして、スタンドを盛り上げた。
7回6安打無失点、自身最多タイの7奪三振。開幕6連勝でつかんだキャリアハイの6勝目だ。「調子はすごく良くなかった」という。ただ、打たれた安打は全て単打。「低めに投げ切れていたのでゴロヒットが多かった。そこは良かった点ではあるかな」。故郷の熊本から観戦に来た両親の前での好投に、充実感をにじませた。
師匠のソフトバンク・和田への恩返しは着実に進んでいる。22年から2年間、自主トレに参加したが、長崎の練習施設や食費などの費用の大半を先輩が負担してくれている。
「恩返しの意味でも結果を出したい。リーグも違うので、僕が成績を残しても和田さん(の成績)にあまり影響はないので。変わったなと思ってもらえるようなピッチングをしなきゃいけない」。巨人戦初登板初先発で勝利し、通算16勝で11球団勝利。残るは古巣・ソフトバンクだけだ。
チームは今季2度目で同最長タイの7連勝。今季最多の貯金16で、2位・DeNAとは今季最大の6差だ。45試合目にして両リーグ最速で30勝に到達。驚異的なペースは、18年ぶりのリーグ優勝を果たした03年と同じだ。
岡田監督は快進撃の立役者を評価。「大竹が一番うれしかったやろ。まだまだ勝つんちゃう?」と今後の活躍を予言した。
近本、中野と上がったお立ち台では「とにかくチームが勝つことが一番」と貢献を誓った左腕。さらに続けた。「横にいる2人が打ってくれると思うので、また泣きたいと思います」。熱い涙なら、何度でも流す。
◆Vの03年と同じ45試合で30勝 阪神が30勝。両リーグ一番乗りは03年以来、20年ぶり3度目。45試合目での到達は、2リーグ制以降では03年に並び球団最速タイ。同年も今年と同じ14敗1分けだった。03年は18年ぶりリーグ制覇しており、今季も18年ぶりVへ独走態勢。なお、2番目に速かったのは08年と21年の46試合。両年とも46試合時点でリーグ1位を走っていたが、最終的に2位に終わった。