6カードぶり負け越しの阪神 評論家「あれれと思うかもしれないが、ダメージ少ない」13ゲーム差逆転V逸の岡田監督は「慢心ない」

 「西武4-2阪神」(1日、ベルーナドーム)

 阪神でヘッドコーチなどを務めたデイリースポーツ評論家・岡義朗氏氏(69)が、西武-阪神戦をチェック。6カードぶりの連敗を喫した阪神に「力負けではない」と切り替えの重要性を説き、岡田野球を貫けば「大型連敗はない」と今後の安定した戦いを期待した。

   ◇  ◇   

 阪神は5月9、10日のヤクルト戦以来の連敗で、6カードぶりのカード負け越しとなった。ただ、5月に勝ちまくっただけに「勝って当たり前」のような空気がある分、連敗すると「あれれ?」というように感じるかもしれないが、チームとしてダメージは少ないだろう。

 この日の試合は「力負けした」というよりも、「打てない日もあるよな」という印象だ。西武は5月31日は6投手、この試合も5投手を送り込んできた。打線が目先を変える継投にハマってしまった。嫌な負け方というより、「こういうこともあるよな」という割り切れる負け方だし、切り替えることが大切だと思う。

 ただ、その中でも収穫はあった。二回無死一、二塁。久々の先発となった渡辺諒は送りバントも考えられる中で、初球のカーブを見事に仕留めて左前適時打とした。

 西武先発の宮川はカーブを多投しており、渡辺諒は自分の中で狙い球を明確にした中で思い切って打ったのだと思う。あのカーブは狙っていないと打てない。

 岡田監督は試合の序盤から中盤は選手の力に任せる野球をする傾向があるから、渡辺諒が見事に捉えて結果を出したことで、今後に向けてベンチの評価は上がるだろう。

 チームとしては初回無死二塁から川越のバントを、伊藤将が好フィールディングで二走・源田を三塁タッチアウトにした。さらに1死一塁では佐藤輝が外崎の三塁線のゴロをダイビングキャッチで処理してアウトにした。2つの好守で流れを作った直後のイニングで得点をできたことは、今季の阪神らしい野球だった。

 また、2-4の七回2死三塁は捕手・梅野が加治屋のワンバウンドのフォークを止めて、最後もフォークで空振り三振に仕留めるなど個々の選手が役割を果たしていた。チームがやろうとしている野球はできている。

 岡田監督は2008年に13ゲーム差をひっくり返されて優勝を逃しているだけに慢心はないだろうし、「まだまだシーズンは長い」と思っているはずだ。

 最近は5月28日・巨人戦で才木に122球、同30日・西武戦は村上に112球、同31日・西武戦は西勇に110球を投げさせており、先発を引っ張っている印象がある。 勝負どころの夏場へ向けて、なるべくリリーフ陣を温存するなど先を見据えた戦いをしているように感じる。

 今季の阪神は3連敗はないが、長いシーズンでは3連敗することもある。ただ、指揮官の采配についていけば、大型連敗はないだろう。

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