【前川右京父・栄二さん手記】大観衆の中でやる野球 喜びを感じてほしいし、楽しんでほしい

 「楽天4-1阪神」(6日、楽天モバイルパーク)

 待望の快音が響いた。阪神・前川右京外野手(20)が七回に右前へプロ初安打を放った。高卒2年目、通算11打席目。将来の主砲候補がプロとしての力強い第一歩。前川の父・栄二さんがデイリースポーツに手記を寄せた。

  ◇  ◇

 小さい頃は本当に負けず嫌いな子だったね。二つ上の兄・夏輝とは小学生くらいの時、食べ物の取り合いとか、ささいなことでよく兄弟げんかして…。「兄ちゃんのこと警察に電話してもいい?」って仕事中、電話をかけてきたことを今でもよく覚えている(笑)。

 ずっとサッカーをやっていた中、お誘いを受けて小1でソフトボールを始めたね。やりたいスポーツをやらせたかったから反対しなかったけど、正直「三日坊主で終わるだろうな」と思っていた。

 でも中学では硬式野球を始めて、気づいたら友達と遊ぶよりも、野球の練習をするくらい熱中していた。自分が野球経験がなかったのもあって、あえて教えることはしなかった。それでもチームの試合や練習を重ねてめきめきと上達していったね。

 プロに入ってからは静かに見守ろうと思って、ほとんど連絡することはなかったけど、春季キャンプ以降も記事を見たり、2軍戦の中継を見たりして、「状態どうかな…」といつも気にしていたよ。

 大観衆の中で野球をやれるのは高校1年生の夏の甲子園以来だから、その喜びを感じてほしいし、楽しんでほしい。チームに貢献するプレーを楽しみにしています。1軍昇格の報告受けた時にも言ったけど、ぼちぼち頑張れ!

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