阪神・岡田監督 湯浅の配置転換示唆「今はしんどいやろ」逆転3ラン被弾「そら自滅やん」
「楽天6-4阪神」(8日、楽天モバイルパーク)
あと1死から悪夢が待っていた。1点リードの九回2死一、二塁から、阪神の守護神・湯浅京己投手(23)が逆転3ランを浴び、今季初のサヨナラ負け。本来の投球ができていない現状を踏まえ、試合後の岡田彰布監督(65)は湯浅の配置転換を示唆した。リーグ最下位の楽天に1勝2敗と痛い負け越しとなったが、気持ちを切り替えて、9日からは札幌で新庄ハムとの3連戦に挑む。
交流戦の首位浮上を目前にして、まさかの悪夢が待っていた。小深田の打球は強風に乗って、仙台の虎党が陣取る右翼席へ。あまりにも悔しい、今季初のサヨナラ負けだ。
「自分の実力不足なんで、しっかり状態を上げていけるように頑張ります」。試合後、湯浅は頭に白いタオルをかぶせながら必死に言葉を絞り出した。
杜の都で、まさに天国から地獄の展開だった。4-3の九回、守護神は1死から山崎、代打・島内に連続四球。辰己はフォークで空振り三振に仕留めたが、続く小深田への初球146キロを完璧に振り抜かれた。
「(囲み取材を)やんの?やらんとこう思ったのに」。うっすら笑みを浮かべて、ベンチに腰かけた岡田監督は「いやそら自滅やんか。負けゲームを勝たせてもらう展開になってんねんから」。七、八回と相手のミスに乗じて、四球も絡めて逆転していただけに痛恨だ。5月26日の1軍再昇格後も、不安定な投球が続く湯浅については「今は(後ろは)しんどいやろ」と配置転換を示唆した。
「そらまあ、四球がどんだけ点に絡むかっていうかな、ストライク入らんのじゃのお。前のバッターであんだけええフォークいってんのに、何で真っすぐでいくんやろなあ」
開幕から構想に掲げる「八回・岩崎、九回・湯浅」の方程式をなかなか固定できない。9連戦の真っただ中。代役には岩崎が挙がるが、セットアッパー・岩貞を欠く中で、ブルペン再構築を余儀なくされる結果となった。
2カードぶりに負け越し、DeNAが勝ったため、ゲーム差は再び5・5に縮まった。9日は空路で札幌に飛び、ホテルに寄ることなく、エスコンフィールドに直行する。日本ハム3連戦は辛抱かと問われると指揮官は不快感をあらわにした。
「辛抱って何勝何敗やねん、今。他のチームもっと辛抱せなあかんやんか、そんなん持たん。これで(交流戦の勝率が)5割になったんかな。一つでも貯金作って、帰ったらええんちゃう」。交流戦前に掲げたノルマは5割以上。北の大地でもどっしり戦うだけだ。