阪神・原口 代打V撃 今季初の適時打が値千金 開幕から不振もやっと結果「少しチームに貢献できて良かった」

 「阪神4-1ソフトバンク」(16日、甲子園球場)

 前夜の痛恨の敗戦を払拭する快勝だ。阪神は同点の六回に代打・原口文仁内野手(31)が勝ち越し適時打を放ち、勝利をもたらした。今季は2軍生活も経験した中、代打の切り札として期待に応えた価値ある一振り。交流戦も残り2試合。2位・DeNAと4ゲーム差に広げた白星を弾みに、3連勝フィニッシュを目指す。

 パを代表するベテラン左腕を、虎が誇る代打の切り札が粉砕した。原口が捉えた和田の直球は、グングンと左中間へ伸びた。「抜けてくれ」-。今季最多4万2631人で埋まった甲子園を包んだ大歓声が、適時打となった証しだ。4月30日・ヤクルト戦以来となる打点。「なかなかいい場面でヒットが出てなかったですし、少しチームに貢献できて良かった」と殊勲打に胸を張った。

 同点で迎えた六回、先発・ビーズリーの早期降板の影響で島本が入っていた5番に「代打・原口」がコールされた。2死一塁、カウント2-2から「食らいついていくことだけ」と6球目にバットを振り抜くと、打球は高々と舞い上がった。

 中野が快足を飛ばして、気迫のヘッドスライディングでホームイン。値千金の勝ち越し打に一塁ベンチが沸きに沸く中、殊勲者は二塁ベース上で控えめに左手を上げた。「数少ないチャンスでしたし、なんとか一本と思って打席に立ちました。(中野)拓夢もよく走ってくれたと思います」と“足スト”にも感謝した。

 開幕3戦目の4月2日・DeNA戦(京セラ)で代打アーチをかけて以降、期待を裏切る日が続いた。打ちたい気持ちが強すぎて、フォームを崩した。5月29日に今季初めて出場選手登録を抹消される。若手に交じってチーム野手最年長31歳が、鳴尾浜で自分を見つめ直した。

 1試合4度ほど打席に立てる2軍戦に出場し、代打の神髄を再確認。「1打席だと修正を打席の中でどんどんしていかないと追いつかないので、そういったところに難しさはありますが、その中で結果を残していかないといけない立場」。“一撃必殺”を改めて胸に刻み込んで、再び1軍の舞台へと戻った。

 湯浅2被弾の前夜の悔しさを吹き飛ばすような原口の一撃で、2位・DeNAとのゲーム差を「4」へ広げた。「多くの人にサポートしていただいて、こういう一本が出たのは僕の中ではすごくうれしいですし、今後も出していけたら最高」。次なる戦いでも背番号94は必ず頼りになる。

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