阪神・前川 2戦連続の先発でリーグ再開後の光打 岡田監督「どんどん使うよ、それはね」
「阪神0-9ソフトバンク」(18日、甲子園球場)
期待の若虎が160キロ撃ちで潜在能力の高さを示した。2試合連続スタメンで、3番を任された阪神・前川右京外野手が完敗の中に見せた光。収穫の多かった交流戦をマルチ安打で締めくくって、「徐々に結果も出てきて、長打も今日も出たので交流戦は個人的にいい形で終われたかな」と確かな手応えが残った。
先発マウンドには米大リーグからも注目された入団5年目の逸材、スチュワート。前川にとっては5月26日にウエスタンで対戦し、2打席凡退に終わった相手だけに「何もできてなかったので、何かしようと思って」と心を決めて、初回2死から打席に入った。カウント2-2からの6球目だ。外角高めの160キロ速球に反応。ヒットゾーンに飛んだ当たりは遊撃・今宮も止めるのが精いっぱいで、悠々と一塁を駆け抜けた。
先頭で迎えた四回には持ち味の長打力を発揮した。156キロを捉えた打球は右中間を真っ二つに破る二塁打。先制へのビッグチャンスを演出したが、後続が倒れてホームに帰ることはできなかった。
交流戦開幕のタイミングで昇格して、5月30日・西武戦でプロ初出場初先発。“生みの苦しみ”も味わったが6月6日・楽天戦、通算11打席目で初安打が飛び出した。交流戦を通算39打数10安打、打率・256、2打点で終え、岡田監督も「そら、なるなる」と新戦力として認め、「どんどん使うよ、それはね。使うって、今一番打ってるやんか」とリーグ戦再開後も起用継続を明言した。
指揮官の高評価を伝え聞いても浮かれることなく、「やっぱり1軍の世界は数字が全てだと思うので、結果を残すためにどうやって過ごしていくか、しっかり考えながらこれからやっていきたい」と表情を引き締めた背番号58。セ・リーグとの戦いでも、まだまだ成長曲線を描く。