前阪神監督 矢野燿大氏が横田さんを追悼「弱い部分は絶対に見せなかった」「神様は不公平、そんな気持ちになってしまう」
阪神は18日、球団OBの横田慎太郎さんが同日午前5時42分に死去したと発表した。病名は脳腫瘍。28歳だった。通夜、告別式は詳細が決まり次第、通知するという。
訃報を受け、元阪神監督の矢野燿大氏はインスタグラムには横田さんとの2ショットが掲載され、追悼文を掲載した。
全文は以下の通り。
「2軍監督だった18年、横田は選手として、できることが少なくなってきてもグラウンドにもウエートトレーニング室にも一番に来ていた。
鳴尾浜で試合がある時は、ベンチに横田がいるか(検査などで)いないかすぐに分かった。いつも一番大きな声を出していたんでね。
ブルペンにもよく来ていた。もちろんダメなんだけど、打席に立ちたい、生きた球をみたいと。どんな状況でも、今できることをやりきる。プロだと思った。凄いなとも思った。
視力が低下する中で、見えやすいサングラスなどを手にすると喜んでいたこともあったが、弱い部分は絶対に見せなかった。
野球人として人として、あんなに真っすぐな人間はいない。俺もそうだけど、残された選手含め、あの時間を一緒に過ごして(横田から)教えられたことを思えば、弱音なんて吐いていられない。短い時間だったけど、一緒に野球をやれたことは心に残っていく。
引退試合の『奇跡のバックホーム』は、みんながびっくりした。あの時は野球の神様って本当におるんやなと思った。
ただ、こんなに早く逝ってしまうなんて…。神様は不公平やなと。そんな気持ちになってしまう。
なんて言ったらいいのか、正直、分からないが、生きざまを見させてもらった。矢野燿大」