阪神・木浪が明かした 近本リストバンドを着用の理由 「なにかの励みになってくれれば」【球宴手記】

 試合を終え、グラウンドを一周しファンの声援に応える木浪聖也(中央)ら(撮影・山口登)
 9回、中前打を放つ木浪
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 「マイナビオールスターゲーム2023」は20日、マツダスタジアムで第2戦が行われ、全パが6-1で勝ち、通算90勝80敗11分けで、21年の第2戦から5連勝とした。阪神・木浪聖也内野手(29)はデイリースポーツに手記を寄せた。第2戦は七回の守備から出場し、九回1死で球宴初安打となる中前打。今回は近本が故障で出場を辞退し、キナチカでの競演はかなわず。近本の離脱後に“相棒”のリストバンドを着けていた意図を明かし、後半戦への決意を口にした。

  ◇  ◇

 初めてのオールスターは今まで味わえない雰囲気があり、いい経験になったなとすごく思います。これを機にではないですが、ここからの後半戦はしっかり切り替えてやっていきたいと思います。

 同期入団で同学年のチカ(近本)と一緒に球宴に出場することはかないませんでした。チカの死球での右肋骨(ろっこつ)骨折はどうすることもできないし、一番つらいのは本人だったと思います。

 離脱後にはホテルの部屋に行き、「貸して」って言って、近本が着用していたリストバンドを試合で使いました。『俺、死んだわけじゃねえぞ』みたいなこと言われたりして、『そういうのじゃないから』みたいな。今までずっと入団してから試合に出続けて、本当に試合に出られないっていう状況になったのは今回が初めてだと思います。すごい悔しいだろうなって、自分も故障を経験してきたので共感できる。なにかの励みになってくれればいいなっていう気持ちと、みんなで戦ってるぞっていう気持ちを出したいなと素直に思いました。

 シーズンも半分以上が終わり、体は本当にみんなきついと思います。だから自分だけきついなんて絶対に思わないし、これが当たり前。試合に出てる人の宿命だと思います。その日、その日で考えたらしんどいなとか思う時ももちろんあるんですけど、前半戦が終わってみたらあっという間にここまで来たと感じています。

 おそらく、後半戦になると優勝争いになってチームも周囲もより一層気が引き締まる。一日一日っていうのがすごい緊張感というか、そういう試合が続くと思います。体の状態やメンタルを見つめ直してみても今は問題ない。自分の中では後半戦もあんまり心配していないです。

 状態も上がりっぱなしっていうのは絶対ないと思いますし、もし落ちてしまっても上がるだけです。その落ち幅をそんなに下げなかったら、大丈夫かなと思っています。野球はチームスポーツ。自分はどうにかして勝つためになにができるかっていうことを考えて試合に臨んでいます。

 後半戦の始まりで1位にいるということで、一層また新たな気持ちで戦えます。チームの勝利に貢献していけるように頑張ります。

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