阪神・岡田監督「最初からドラフト同期は投げさそうと」 横田さん父・真之さんに届けた特別な勝利
「阪神タイガース4-2読売ジャイアンツ」(25日、甲子園球場)
横田さんの遺族に勝利を報告した後、阪神・岡田彰布監督(65)は会見場に現れた。「久しぶりかな、会うのはね。試合前も会うたよ。(現役時代に)何回か対戦したことはあると思うけど」。かつてロッテの外野手として活躍した父・真之さんとも再会。「本当にまあ、勝利を届けられて良かった。チームとしてそういうゲームやから」とかみしめるように話した。
横田さんと直接接点はなくても「特別なゲーム」と胸に刻み、采配を振るった。その思いは行動にも表れる。試合序盤、大山がボール球を振ると、ベンチ裏で声をかけた。「ちょっと開きが早いっていうかな、そんな感じやったから。後ろで『ちょっとこうなってるぞ』とだけ言った」。直後、大山は逆転2ランだ。試合中に直接、アドバイスするシーンは珍しい。指揮官もそれだけ勝ちたかった。
必勝リレーは同期の絆に託した。「最初からドラフト同期は投げさそうと思っていた。ある程度、接戦の時はな」。指揮官が描いたシナリオ通り、僅差の中、岩貞、岩崎が好投。最高の形で締めくくることができた。
甲子園での巨人戦5連勝は前回監督時の04年以来、19年ぶり。連勝で首位も死守した。「初戦(の勝利は)は久しぶりかな。この勝ちは大きい」と岡田監督。特別な一戦を制し、チームの結束は一段と強くなった。