「中日ドラゴンズ２－５阪神タイガース」（３日、バンテリンドーム）

　阪神は快勝で３カード連続勝ち越し。デイリースポーツ評論家・岡義朗氏は、四回にタイムリーを放った近本の打撃技術を「見事だった」とたたえた。また来日初勝利を飾ったビーズリーのスライダーを効かせた投球が有効的だったと指摘した。

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　近本の四回のタイムリーは見事だったと言える。中日先発・仲地のスライダーに対して、タイミングが合わず泳がされるような態勢となっていた。たが、近本はバットの面を返さず左前へ運んだのだ。

　もし、バットの面を返していたら遊ゴロか左飛になっていたはずだ。近本は打ちにいっている最中で『タイミングが速い』と自分で瞬時に判断して対応したのだろう。スイング中に見せた修正能力は、近本の打撃能力の高さを感じさせる内容だった。

　そして先発・ビーズリーと梅野のバッテリーはスライダーを巧に効かせていた。特に左打者に対して外角のボールゾーンからストライクゾーンへ入れてくる『バックドア』が有効だった。

　一方でクイックモーションが１・２秒、大きめのモーションが１・５秒の投球タイムは気になる所。いずれにせよ、来日初勝利を飾ったビーズリーの存在は先発陣にとって明るい材料だろう。

　そして『サンプル』として今後の戦いに生かしてほしい場面は先制した直後の三回の守備。先頭打者の龍空がセーフティーバントで投手内野安打を記録した。

　龍空が転がした打球は三塁側。ビーズリーの一塁側へ体重が傾く特徴から三塁側へ転がしたのかもしれない。そういった面からも打球は三塁手・佐藤輝が処理した方が良かったかもしれない。

　これから首位争いをしていく中、僅差の得点差で、このようなプレーが出ると致命傷となりかねない。バント処理の声かけなどを含めて再度確認した方がいいだろう。