阪神・近本 バンテリン&得点圏の鬼!頼もしタイムリー&犠飛「しっかり打ちにいけている」
「中日ドラゴンズ2-5阪神タイガース」(3日、バンテリンドーム)
ここぞの場面でこそ真価が発揮される。目の前のチャンスは逃さない。阪神・近本が勝機を高める2打点。「しっかり打ちにいけている」。頼もしい1番が猛虎打線を支えている。
まずは1点リードの四回だった。1死一、三塁の好機で迎えた第3打席。「イメージしているボールじゃなかった」と、外角寄りのスライダーにバットを合わせた。コンパクトなスイングで捉えた打球は左前へ。今季自己最長の9試合連続安打となる適時打で梅野が生還し、貴重な追加点を奪った。
無類の勝負強さはだてではない。4点リードの五回。1死満塁で打席に立つと、左翼へ犠飛を放ち、加点した。前夜の同戦では右肋骨(ろっこつ)骨折から復帰後、初の本塁打を放つなど好調を維持。今3連戦は全試合で打点をマークした。これで今季のバンテリン成績は33打数12安打、2本塁打、7打点で打率・364と相性抜群だ。
リーグトップの得点圏打率・391を誇る切り込み隊長。打席に入る際にはスパイクの土を落とし、左手だけでバットを振り準備する。同じリズムで投手と向き合い、自分のペースを崩さない。
投打がかみ合い、今カードの勝ち越しを決めた。「しっかり勝ちきるのと、先制をモノにするというのが大事」と近本。目の前の一戦に全力を注ぐ男が真夏の戦いを制していく。
◆近本の得点圏打率 今季、得点圏に走者を置いた場面では69打数27安打33打点で打率.391と、セ・リーグトップの勝負強さ。