「阪神タイガース４－３東京ヤクルトスワローズ」（１２日、京セラドーム大阪）

　阪神が今季７度目のサヨナラ勝ちを飾り、球団史上初となるロード９連勝とした。今季最長タイとなる９連勝で６カード連続勝ち越しとし、貯金は今季最多の２３となった。

　同点の延長十二回、先頭の中野が左中間への二塁打。続く森下が四球を選んだ無死一、二塁から、大山が右前打。無死満塁の絶好機で佐藤輝がプロ初のサヨナラ打となる中犠飛を放ち、５時間１６分の熱戦にピリオドを打った。

　また、この日のデーゲームで２位の広島が中日に敗れたため、２位チームとのゲーム差は、今季最大の７ゲーム差となった。８月の成績は１０勝１敗で勝率は驚異の・９０９をマークしている。

　初回から積極的な攻撃を見せた。先頭の近本が四球で出塁すると、次打者・中野の初球に二盗。中野も右前打を放ち、森下は一飛に倒れたが、中野も二盗を決めて１死二、三塁と好機を拡大した。４番・大山の遊ゴロ間に近本が生還。足を絡めた攻撃で２試合連続となる先制に成功した。

　チャンスは続く。２死二塁から、佐藤輝が四球で歩くと、６番・ノイジーが右前適時打を放ち、２点目を奪った。

　五回にリードを許しても、すぐさま試合を振り出しに戻した。１点を追う六回。１死から佐藤輝が四球を選ぶと、続くノイジーは中前打でつないだ。１死一、三塁。坂本が初球を投手前に転がすセーフティースクイズを決め、同点に追いついていた。

　同点の延長十回には、岩崎が１死から宮本に中前打。村上と塩見を四球で歩かせ１死満塁のピンチを背負ったが、代打・山田を見逃し三振、中村は空振り三振に仕留め、１８試合連続無失点とするなど、救援６投手が無失点でつないだ。

　この日は１９８５年の日航機墜落事故で亡くなった中埜肇元球団社長の命日。白星を捧げ、冥福を祈った。