「あれがアウトになるなら走者はつらい」 九回の熊谷二盗アウト 谷佳知氏の見解

9回、二盗を失敗する熊谷(右)=撮影・高部洋祐
9回、二盗を狙うもタッチアウトになる代走の熊谷。右は遊撃手の京田(撮影・堀内翔)
9回、二盗を狙うもタッチアウトになる代走の熊谷。手前は遊撃手の京田(撮影・堀内翔)
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 「横浜DeNAベイスターズ2-1阪神タイガース」(18日、横浜スタジアム)

 阪神は1点を追う九回1死一塁から代走・熊谷が二盗を決めた判定がリクエストによって覆り、競り負けて連敗を喫した。巨人、オリックスで活躍し、シーズン最多二塁打のNPB記録を持つ谷佳知氏がデイリースポーツの解説を務め、九回の走塁判定について「あれがアウトになるなら走者はつらい」との見解を示した。

 ◇  ◇  ◇

 阪神にとって九回の熊谷の二盗を巡るリクエスト判定は、納得できるものではないだろう。

 あの場面、捕手からの二塁送球はセカンド側に少しそれており、京田は左腕を伸ばして捕球にいきつつベースカバーに入った。一方で熊谷はトップスピードに乗った状態から二塁ベースに向かって真っすぐにスライディングを敢行。捕球の流れで左足が二塁ベースを完全に塞ぐ形となった京田と接触した。

 審判団は映像を確認した上で、京田のプレーは一連の流れで行われたものであり、故意にブロックしたわけではなく、走塁妨害には当たらない、と判断したのだろう。

 ただ京田には、アウトにするためには完全に二塁ベースを塞いでしまっても構わない、という思いがあったように私には見えた。送球が少々それても、ああいう形でのブロックが許されるというのであれば、走者とすればつらい。

 私は現役時代、この試合の熊谷のように二塁ベースを完全に塞がれてアウトと判定された記憶はない。阪神には厳しい判定になったし、強く抗議した岡田監督の気持ちもよく理解できる。

 試合自体は1-1で迎えた七回一死満塁で、代打・ミエセスが三ゴロ併殺に倒れた場面が勝敗を分けた。

 東に対してよく粘っていたし、紙一重の勝負だったと思うが、最低限でも犠飛が欲しかったところで、相手の好守もあったとはいえ最悪の併殺打に終わった。阪神にすれば七回の連続代打や九回の二盗など、打つ手は打った試合だ。第2戦は気持ちを切り替えて臨んで欲しい。

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