阪神・伊藤将778日ぶりに巨人戦黒星 六回暗転2被弾も岡田監督は「しょうがないよな、ここの球場」
「読売ジャイアンツ4-2阪神タイガース」(27日、東京ドーム)
“Gキラー”が顔をしかめた。東京ドームでの今季最終戦でまさかの落とし穴。阪神・伊藤将が778日ぶりに巨人戦黒星を喫した。
「五回まではしっかり投げられていたんですけど、先頭の大城さんのところでああいう形になったので、もったいない。自分の球が高かったので」
五回までは2安打無四球で無失点に封じていたが、六回に暗転した。先頭の代打・大城卓に外角直球をバックスクリーン右へ運ばれるソロを被弾。今季の巨人戦22イニング目にして初失点を喫した。さらに、2死から坂本に外角低めチェンジアップをすくわれて左中間へソロを献上。今季初の2被弾で同点を許した。
何とか粘りたいところだったが、2-2の八回にピンチに陥る。2死から北村拓と坂本に連続四球。4番・岡本和は初球から2球連続の厳しい内角直球で追い込んだが、2-2から真ん中寄りに入った直球をはじき返され、勝ち越しの左前適時打を浴びた。「攻めた結果」と振り返ったものの、「後半のちょっと甘い球を打たれたので、技術を上げたい」と反省。続く2死一、二塁で丸にも中前適時打を許し、交代が告げられた。
今季自身最多となる116球の力投もむなしく7回2/3を同ワーストタイ4失点で5敗目。プロ1年目の21年7月10日以来となる巨人戦黒星となった。
とはいえ、前回20日・DeNA戦(横浜)での完封勝利に続いて、長いイニングを消化。岡田監督も責めることはなかった。坂本の同点ソロについて「しょうがないよな、ここの球場」とかばい、「勝ちつけてやりたいと思っていたから」と続投の意図を明かした。
「低めに丁寧に、7、8、9回と投げられるように」とリベンジを誓った左腕。頼れるイニングイーターが、最後までシーズンを駆け抜ける。