阪神・岡田監督 月間20勝でも不変よ 8月残り2戦連勝で球団新記録 約1カ月ぶり聖地も「一緒」
阪神の岡田彰布監督(65)が新たな金字塔に挑む。8月はここまで18勝を挙げており、残り2試合に勝利すれば球団の月間最多勝利数を更新する。約1カ月の長期ロードを終え、29日から本拠地・甲子園球場で3位DeNAとの2連戦に臨む指揮官は「そんなんは意識して試合するわけでもないからのう」と悠然と構えた。
聖地で歴史を塗り替える-。そんな戦いを前にしても岡田監督に“揺らぎ”は一切見られない。
「そんなん考えてやってないからのう。今、何勝目とか、そんなんは。そらもう、1試合1試合の積み重ねやからなあ。別に普通にな、『また勝ったわ』みたいな感じやもんな。『久しぶりに負けたな』みたいな」
8月の長期ロードでは16年ぶりの10連勝と6連勝をマーク。積み上げた勝ち星は球団最多18勝(5敗)に達した。残すはDeNAとの2連戦のみ。1勝すれば1964年8月、68年8月、2023年5月に記録した球団の月間最多勝利数に並び、2連勝なら一気に球団記録を更新し、月間20勝に到達する。
5月に月間19勝を記録した際にも55年ぶりの快挙として話題となったが、わずか3カ月後に再び偉業を演じようとしている。それだけ現在の岡田阪神の強さが際立っているが、虎将は余裕を持って受け止める。55年前や59年前を振り返っても「俺ぐらいやな、生きてるのも(笑)。そんなんは意識して試合するわけでもないからのう。終わってみて、後で調べるだけやろ。いつ以来やみたいな」と達観したように語る。
7月30日の広島戦以来、約1カ月ぶりに甲子園へ帰還する。懐かしい“わが家”に帰っても「そんなん、変わらへんよ。一緒、一緒。全然何も変える必要はないよ」と戦い方は不変だと強調する。
先発投手がイニングを稼ぎ、好調の近本、佐藤輝らを中心に切れ目のない打線で得点を重ねる。中盤以降は盤石の中継ぎ陣が試合を締めくくる。16日に29で初点灯したマジックも着実に減らし、21になったが、“アレ”が近づこうと、着飾ることなく普段着で。偉大な記録は後から付いてくるだけだ。