阪神・岡田監督「悪いわな、打線の流れがな」 3連敗で広島と5差 「勝負は9月。立て直す」打線テコ入れ示唆

 「阪神タイガース2-4横浜DeNAベイスターズ」(30日、甲子園球場)

 聖地がため息に包まれた。阪神は夏のロードを終え、甲子園への凱旋カードとなったDeNA2連戦でまさかの連敗。快進撃の8月を今季4度目の3連敗で終えた岡田彰布監督(65)は試合後、改めて「勝負は9月」と強調するとともに、打線のテコ入れも示唆した。新井鯉が猛烈に追い上げてくる中、ここが踏ん張りどころだ。

 蒸し暑い夜の甲子園にため息が充満した。8月のラストゲームは逆転負けで今季4度目の3連敗。リーグ最速70勝もマジック再点灯もお預けに。岡田監督は「牧一人にやられるよな」とボヤいた。

 「ホームランはないと思ってたからなあ。ヒットでも代えるつもりやったからなあ」

 またしても、天敵の一発に泣いた。同点の六回に先発・大竹が右中間席へ、勝ち越し3ランを被弾。この夜は4打数2安打され、対戦打率・349、7本塁打と20打点はチーム別最多だ。「他のチームは抑えとるんやで、それを見いって言うてるんやけどな、ずっとやもんな、1年間」と苦言は止まらなかった。

 打線も元気がない。二回、ノイジーのソロで先制したものの、三回1死二、三塁の好機に中野は左飛、森下は空振り三振。岡田監督は「嫌な予感したよ。交代したからな、悪かったらなあ。もう捉えそうやったからなあ」とバウアーの3回降板に恨み節。試合終盤、ブルワー、桐敷を投入。必死の継投でつないだが、打線はDeNAの中継ぎ陣の前にHマークさえともすことができなかった。

 これで3試合連続2得点以下。岡田監督は「そんなんはないやろ」と夏の長期ロード疲れを否定。「巡り合わせが悪いわな、打順の流れがな」と打線のてこ入れを示唆した。「森下は応援歌できてあかんなあ」。3試合、13打席連続無安打のルーキーの不振を嘆きつつ、勝負の9月へ鋭い視線を向ける。

 「勝負は9月とずっと言ってたけど、だからなあ、自分とこのチームを立て直すていうかな、メンバーは変えなあかんな、ちょっとあかんな、この流れ的にはな。これからは大事な試合になってくるから一試合、一試合」

 2位・広島が巨人に勝ったため、5ゲーム差に縮まった。1日からは神宮でヤクルト3連戦。08年の屈辱からペナントレースの厳しさは誰よりも知っている。チームを立て直し、しびれる戦いを勝ち抜いていく。

 ◆08年阪神の8月終了時点 8月31日・巨人戦(甲子園)に2-6で敗戦。この時点で113試合69勝43敗1分け、勝率・616で首位。2位・巨人と6ゲーム差だったが、最終的に巨人に優勝をさらわれた。

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