阪神・岡田監督 近本死球に激怒 2年連続優勝のチームが「情けないのお」「おらんかったよ、高津」

 「東京ヤクルトスワローズ1-7阪神タイガース」(3日、神宮球場)

 阪神・岡田監督は勝利の喜びよりも、怒りに震えていた。7-0の大量リードで迎えた九回、近本が左腕・山本から右脇腹付近に死球を当てられて途中交代。険しい表情でベンチを出た岡田監督はすぐに代走・小野寺を告げた。

 「情けないのお。え、2年連続、優勝したチームやしのお」。試合後は薄ら笑い。吐き捨てるように言った。「そういうチームなんやろ」。指揮官がヤクルトに怒るのも無理はない。8月13日の同戦(京セラ)では梅野が今野から死球を当てられて、左尺骨を骨折。今季絶望的となり、優勝を争う中、正捕手を欠く事態となった。

 近本は7月2日・巨人戦(東京ド)でも高梨から死球を受け、右肋骨を骨折。11試合の欠場を余儀なくされている。「この前と同じようなところみたいやけど」と指揮官も心配顔で「あきれるよなあ。おらんかったよ、高津(監督)。ベンチに。探したけど」と最後まで怒りは収まらなかった。

 この日は1986年に55歳の若さで亡くなった父・勇郎さんの命日だった。試合は3試合連続で3番を日替わり起用。初戦のミエセス、2戦目の小野寺に続き、3戦目はノイジーが適時二塁打を放つなど采配は見事に的中。天国の父へ白星を届けたが、後味の悪さが残ってしまった。

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