阪神・森下 雄たけび猛打賞「最高なところで最高な気分です」 生き残るための“生存本能”で打撃洗練
「阪神タイガース4-3読売ジャイアンツ」(14日、甲子園球場)
雄たけびを上げまくった阪神・森下翔太外野手(23)の声はすでにガラガラになっていた。「最高なところで最高な気分です!」。ルーキーイヤーに、チームの主力としてつかんだ頂点。今季の勝負強さを象徴する快音を大一番でも鳴らした。
初回1死一塁では中前打を放ち、四回無死一塁でも右前打をマーク。六回1死一塁ではしぶとく左前に運び、今季5度目の猛打賞。「マウンドに集まれてすごいうれしい」と、大暴れした末に向かった歓喜の輪は、最高に心地よかった。
ドラフト1位の期待通り開幕スタメンをつかみ取るも、前半戦は苦戦。2度の抹消も経験し、プロの壁にぶち当たった。簡単に打たせてもらえないのが強打者としての宿命。ドラ1として、悠長に打撃を見つめ直している立場ではないことも重々承知していた。
「技術を追い求める中で(プロの世界にも)対応していかないといけないと思った」。危機感を募らせていた中、弱肉強食の世界で生き残るための“生存本能”で打撃を洗練していった。
7月9日・ヤクルト戦(甲子園)でプロ1号を放ってから約2カ月で2桁本塁打に到達。もがいた日々が土台となり、黄金ルーキーにふさわしい栄光を手に入れた。1年目で味わったアレの味が、一流の道を歩んでいく原動力となる。