阪神・中野 また前進 岡林1差、牧3差で最多安打首位キープ 凡打の打席にも手応え「よかった」
「阪神タイガース2-0東京ヤクルトスワローズ」(26日、甲子園球場)
阪神・中野がホームの利を見事に味方に付けた。コンパクトなスイングから放たれた白球がグングン伸び上がる。右翼から左翼に吹く浜風の力を借りて、左中間を深々と突き破った。
四回先頭。ヤクルト・高橋の高め直球を捉え、ワンバウンドで左中間フェンスに当たる二塁打をマークした。「風に助けられたとは思います」と苦笑い。それでも打撃のお手本のような中堅方向への打球で、大山の決勝2ランを演出した。
これで今季160安打に到達し、安打数リーグ1位をキープ。2位の中日・岡林と1本差、3位・牧と3本差で残り5試合に臨む。
ただ、中野はゴールを視界に入れない。「ヒットを意識するというよりは、自分がどういう形で一打席一打席、打ちたいのか」と結果よりも内容にフォーカス。この試合は1安打にとどまったが捉えた凡打も多く、「今日の4打席の感触はよかった」と調子の良さを口にした。
守備でも躍動した。七回1死で村上の高いゴロに前進して難しいバウンドで、逆シングルで好捕。二ゴロとし、歓声を浴びた。
チームとしてはポストシーズンへ向けて残り試合も無駄にはできない。「CSに向けてということがある。自分の打撃を見つめ直していい打席を送れるようにしたい」。日本一を見据えて歩み、タイトルをつかむ。