阪神・大山 聖地甲子園10発締め 2戦連発17号2ランで最高出塁率キープ 残り4戦悠々逃げ切れ

 「阪神タイガース2-7中日ドラゴンズ」(27日、甲子園球場)

 心地よい衝突音を残し、白球が左中間席へ飛び込んだ。前夜は決勝2ランを放った阪神・大山悠輔内野手(28)が、2夜連続で聖地のファンを熱くさせる。大歓声が注がれる中、ダイヤモンドを一周。レギュラーシーズン最後となる甲子園での戦いで不動の4番が魅せた。

 3点を追う四回、1死一塁の場面だ。「バッティングカウントでしたし、自分の形でしっかり振り切ることができた」。カウント3-1から中日・メヒアの149キロ直球を完璧に捉えた。打った瞬間に確信する一発。今季初2戦連続の17号2ランで、一時1点差に迫った。

 9月はこれで3本塁打目。4年連続となる20本塁打にあと3本と迫り、低迷していた打撃も復調気配を見せる。練習から試行錯誤し、つかみつつある手応え。勝負の短期決戦へ向けて確かなものにするつもりだ。

 「(2戦連発を)プラスにしていくべきだと思いますし。その中でも、まだまだという部分ももちろんあるので。しっかり自分の中で反省と修正をして、残り試合も少ないのでしっかりやっていきたい。ホームランが出たということはプラスなのでいい方向に考えたい」

 ここまで全139試合で4番を担う。出塁率・403に8犠飛、96四球はリーグトップの位置にいる。また、チームのトップの打率・289と主軸としての仕事を全うしている。

 レギュラーシーズンも残り4試合。優勝を決めても、大山のプレースタイルは一切変わらない。本拠地最終戦は超満員4万2621人で埋め尽くされた。「すごく力になりますし。感謝しています」と主砲。さらなる先を目指す虎戦士に消化試合はない。気持ちを切らすことなく、最後まで戦い抜く。

 ◆大山の甲子園10号 今季佐藤輝に続き阪神2人目。大山自身は20、22年に続き3度目で、2年連続2桁は阪神の日本人選手で04~07年・金本以来。球団生え抜きでは04、05年の今岡以来。

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