阪神・門別【母・実保さん手記】チャームポイントの笑顔はずっとそのままで みんなから愛される選手になってください

 2回、ピンチを脱し、和らいだ表情でベンチに戻る門別(撮影・中田匡峻)
 小学5年生の門別(写真はともに家族提供)
 小学5年生の門別(写真はともに家族提供)
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 「広島東洋カープ2-1阪神タイガース」(30日、マツダスタジアム)

 プロ初先発した阪神・門別啓人投手(19)が5回7安打無失点。ドラフト2位の高卒左腕は再三のピンチを迎えながらもゼロを並べた。球団では40年ぶりの高卒新人初先発初勝利こそ逃したが、岡田監督は「来年の楽しみやんか」と絶賛。プロの世界で大きな一歩を踏み出した左腕に、母・実保さん(41)が手記をしたためた。

  ◇  ◇

 啓人へ

 プロ初先発お疲れさま!初勝利できなかったのは残念だったけど、5回も見られて十分すぎたよ。前回1軍デビューが決まって、電話をもらった時は「え?何言ってるのかな」と本当に驚きました。初登板をマツダに見に行った時も、現実味がないというか、「本当に自分の息子なのかな…」ってすごく不思議な感覚で。高校の試合とはまた違う緊張感でした。

 小さい頃はいつも外で野球をしたり、遊んだり活発な子だった。優しくて、いつもにこにこ笑ってるところは今も変わらないかな。プロに入ってからはひん繁に連絡してくれるようになったね。高校の時は練習試合の日も全然教えてくれず、他の子の親から聞いていたのに…(笑)「今は頑張って1軍に上がれるように」とも話していましたね。

 プロに入ってからは何より、体が大きくなっていることにびっくりしました。高校時代は体重を増やすのに苦労して、とにかくお米とかお餅とか炭水化物を頑張って食べさせていたのに、プロに入ったらこんなにすぐ体が変わるんだなと。

 甲子園での2軍戦も応援に行ったり、普段から試合もチェックしているけど、マウンドでも落ち着きが出てきて成長を感じています。会話をしていても、以前よりよく話してくれるようになって。きっとプロに入って初めてのことばかりで、毎日すごく充実しているんだね。

 小さい頃からすぐ友達もできて、かわいがられるタイプだった。それでもプロの世界はまた違うんだろうなと最初は心配していました。でもネットの記事で「もんちゃん」って呼ばれているというのを目にしたり、啓人からも「先輩にいろんなことを教えてもらえてる」と聞いて、ほっとしました。周りの先輩方も優しく、恵まれた環境で本当によかったなと。

 前回の1軍登板後は「学ぶことばかりだった」と言っていましたね。その経験を糧に、とにかくけがなく、また1軍で投げられるように頑張ってほしい。そしてチャームポイントの笑顔はずっとそのままでね!みんなから愛される選手になってください。

母より

  ◇  ◇

 門別の両親は北海道の自宅でテレビの前で見守った。幾度のピンチにヒヤヒヤしながら観戦していたといい、父・竜也さん(40)は今までテレビなどで見てきた選手と息子が対戦する姿に「ただただすごかったです」と感動。母・実保さん(41)は「何とか抑えられて良かった」と安堵(あんど)した。

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