阪神ドラ1下村 目指せ村上2世 岡田監督も驚くエグいカット 地元西宮出身「関西魂で頑張ります」
「2023年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が26日、都内のホテルで開催され、阪神はドラフト1位で下村海翔投手(21)=青学大=の交渉権を確定させた。阪神の本拠地・甲子園がある兵庫県西宮市出身で、小学生の頃から虎党の最速155キロ右腕。岡田監督が「似たタイプ」と評した“第2の村上”を目指すことを誓った。
名前が読み上げられると、会場は少しどよめいた。下村は驚きながらも笑顔を浮かべ、隣に座る常広からは「よかったね」と声をかけられた。
「ドラフト自体はワクワクしていましたけど、こんなに早く呼ばれるとは思ってなくてびっくりしました。指名された瞬間は頭が真っ白になって、その時の光景を覚えてないくらいに」
ずっと慣れ親しんできた阪神からうれしい一本釣りだ。入団したかったかという質問には「はい」と即答。「阪神タイガースは小さい頃からずっと見てきたのでうれしかった」と笑みがはじけた。
兵庫県西宮市出身の右腕は小学生の頃から虎党。実家から自転車で行ける距離だという甲子園には友達とよく観戦に訪れた。ただ、九州国際大付時代、聖地には届かず。「憧れは強いです」とマウンドに立つ日を夢見た。
“第2の村上”宣言も飛び出した。最速155キロの直球に、カットボールを中心に多彩な変化球も操る。岡田監督は「キレのいいね、今年村上がすごくブレークしたんですけど、そういう似たタイプで、とにかくカットボールがえぐい」と評価。それを伝え聞き、「村上投手のようなピッチャーを目指して頑張りたいと思います」と力強く誓った。
目標に掲げた今季10勝右腕は伸びのある直球が持ち味。「まだまだボールの質は向上させていかないといけない。真っすぐで押せるピッチャーになりたい」。チームメートとなる先輩の背中を貪欲に追いかけていく。
174センチと小柄な点も村上をほうふつとさせる。これまでは身長に劣等感を感じることもあった。
「こうしてプロの舞台に入ることができたので。自分と同等な身長の選手や子供たちに、プロで活躍できるんだぞっていうところを見せていきたい」
リーグ優勝を導いた“投手王国”に割って入る意気込みだ。「1位で指名してもらったからには戦力になれるように。少しでも早く1軍に立てるように頑張りたい」。負けん気、気合、そして地元愛もたっぷりだ。「関西魂で頑張ります!」。愛着いっぱいの地で、“ドラ1”として羽ばたいていく。
【アラカルト】
◆名前 下村海翔(しもむらかいと)
◆生まれ 2002年3月27日生まれの21歳。兵庫県西宮市出身
◆サイズ 174センチ、73キロ。右投げ右打ち。投手
◆球歴 小学3年時に甲武ライオンズで野球を始め、甲武中では宝塚ボーイズに所属。九州国際大付では1年秋からベンチ入りし、2年春から背番号1。青学大では1年秋から登板。23年の日米大学野球でMVP
◆足 50メートル走5秒9
◆遠投 120メートル
◆座右の銘 「一生懸命が一番かっこいい」。青学大・安藤監督からもらった言葉
◆名前の由来 父の趣味がサーフィンだったため、「海」。海のように広く大きく育ってほしいという意味で「翔」
◆好きな芸能人 YouTuberのサワヤン