【日本S展望・攻撃編】藤田平氏 レギュラーSと違った攻撃も視野に “足攻”でかく乱も
59年ぶりの関西対決となった日本シリーズが28日に開幕する。デイリースポーツ評論家の藤田平氏(76)が両チームの攻撃力を分析し、展望した。
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レギュラーシーズンと違った攻撃も視野に入れていいかもしれない。阪神は12球団トップの494四球で得点につなげた。その一方、オリックス投手陣の与四球はリーグで2番目に少ない405四球。これまでと同じように四球をもらえないことが予想される。
パ・リーグ投手の特徴は強く速いストレートを投げ込んでくる点。セ・リーグ投手のように際どいコースに投げるより、ストライクゾーンで勝負する。その中でオリックスは先発陣、リリーフ陣ともに阪神と遜色ない陣容だ。
やはり足の速い近本、中野がポイント。塁に出たら足を使って相手バッテリーを揺さぶり、攻略への足がかりにしてもらいたい。
ただしCSファイナルSで気がかりだったのも近本と中野。共に11打数1安打だった。中でも近本は、今季はシーズン序盤から調子を上げたが、昨季までスロースターターだった。こういったタイプはCS、日本シリーズと区切りがあって再び始まる短期決戦で本調子に戻せない傾向もある。今年の開幕時に好スタートを切った時のことを思い返して参考にしてみてはどうか。
オリックスは12球団屈指の投手陣。ミスは禁物。『足攻』などで相手のペースを乱すことも肝要だ。