【解説】阪神快勝の初戦 勝敗分けた五回の攻防 評論家は村上の投球絶賛「1回で30球投げて無失点は珍しい」オリ山本不調の要因も指摘

 7回を投げ終え、大山(右)とタッチを交わす村上(撮影・西岡正)
 岩貞(右)からウイニングボールを手渡され笑顔を見せる村上(撮影・山口登)
 オリックス打線を相手に力投する村上(撮影・西岡正)
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 「SMBC日本シリーズ2023、オリックス・バファローズ0-8阪神タイガース」(28日、京セラドーム大阪)

 阪神が快勝。大事な初戦を制し、1勝0敗とした。

 オリックス・山本由伸投手が五回にまさかの4失点を喫するなど、六回途中でまさかの7失点KO。阪神打線の勢いが上回った。

 デイリースポーツ評論家・関本四十四氏は五回の攻防が勝敗を分けた解説。4点先制してもらった直後の五回、阪神・村上が無失点に抑えたことをポイントに挙げた。

 「村上はこのイニング、初球を森に二塁打されたが、トータルで30球投げている。データとして、投手は1イニングに25球以上投げると、失点確率はかなり高い。ここを無失点に抑えられたことが大きかった」

 無死二塁から頓宮をフルカウントから直球で見逃し三振。紅林に四球も、ゴンザレスは直球で二飛。若月はフォークで三ゴロに仕留めた。

 関本氏は「ストレートの精度が素晴らしい。左打者の膝元にも膝元にもきっちりクロスして決まる。ペナントレースの自信だろうな、堂々と投げていた」と絶賛した。

 一方、まさかの7失点KOとなった山本の投球は「クライマックスシリーズの投球を引きずっているような内容だった」と、5失点した18日のロッテ戦と重ねた。

 「どんな球も決め球になるような投手だが、きょうはカーブが悪く、緩急がなかった。阪神はこれを消せるから早いカウントの直球系をことごとく打っていた」。カーブは12球投げ、ストライクはわずか3球。その3球も阪神打線は振らなかったことから、明らかな“捨て球”だった。

 また、五回無死一塁から佐藤輝が初球で二盗を成功。この奇襲で揺さぶりをかけた阪神の攻撃が効いたとし、関本氏は「ノーマークで二盗され、山本は少し焦ったかもしれない。より単調なリズムになった」。

 村上に対し、山本の直球の精度も悪かったとし、「今日はシュート回転して、若月の構えより甘く入ってくる。これを阪神打線が見逃さなかった」とした。

 初戦で大きな1勝。関本氏は「阪神にとっては精神的に大きな1勝。逆にオリックスにとっては2戦目以降にプレッシャーがかかる試合となったな」と語った。

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