阪神・湯浅 揺るがない信念「言われて変えたら自分じゃない」 八回大ピンチで4カ月ぶり1軍マウンド、魂の1球

 「SMBC日本シリーズ2023、阪神タイガース4-3オリックス・バファローズ」(1日、甲子園球場)

 阪神がサヨナラ勝ちで2勝2敗のタイとした。球団としては2003年のシリーズ第4戦以来となる劇勝。同点の九回、4番・大山悠輔内野手がサヨナラの左前適時打で試合を決めた。八回2死一、三塁からは、6月15日のオリックス戦以来となる1軍ベンチ入りを果たした湯浅京己投手が登板し、わずか1球でピンチを切り抜けた。

  ◇  ◇

 自分がどうありたいか。湯浅は信念を持ってマウンドに上がる。

 故障の影響もあり苦しんだ今季序盤は、厳しい批評をされることもあった。抑えを任されていた6月3日・ロッテ戦では、3点リードの九回に登板も味方失策が絡んで同点に追いつかれ降板。その際に帽子をグラウンドに投げつけた。この行動を発端に「守護神は感情をあらわにすべきではない」と言及されることが増えた。

 ただ、湯浅は揺るがなかった。怒りにまかせた“帽子投げ”については反省の思いを明かしたものの、感情を前面に押し出すスタイルは「変えないです」ときっぱり言い切る。

 「言われて変えたら自分じゃないんで」

 頂上決戦の大ピンチを1球で封じ、何度も笑顔でガッツポーズ。これが湯浅京己。帰ってきたアツき男が、聖地を奮い立たせた。

(デイリースポーツ阪神担当・間宮涼)

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