阪神・村上 いざ大一番「自分の仕事を」 オリ由伸と今シリーズ2度目投げ合い「いつも通りやれば勝てる」
阪神・村上頌樹投手(25)が3日、38年ぶりの日本一がかかる「SMBC日本シリーズ2023」第6戦(京セラ)での先発へ向けて、甲子園での投手指名練習で最終調整を行った。第1戦に続いてオリックス・山本と投げ合う。7回無失点で勝ち投手となった第1戦と同様に、球界を代表する同学年右腕に投げ勝ち、チームを悲願へ導く。
目前に迫った大一番にも、気負いはまったくない。村上はどこまでも自然体だった。悲願の日本一へ。熱い思いを胸に秘め、穏やかな表情で最終調整を行った。
「自分の仕事をすれば、(結果は)ついてくると思っているので。何がなんでもというのではなく、自分の仕事をしたい」
普段通りを貫いた。これまでの登板前日同様に、キャッチボールや短ダッシュなど軽めのメニューで準備。時折、笑顔を見せながらリラックスした表情で約1時間の練習を終えた。
今シリーズ2度目の登板。第1戦で投げ合ったオリックスのエース・山本と再び相まみえる。前回は7回無失点で勝利投手。球界を代表する同学年右腕とは、交流戦を含めると1勝1敗だ。一歩も譲るつもりはない。「リーグが違うのにこんなに投げ合うとは思ってなかった」と気持ちを高ぶらせた。
チームは第4戦にサヨナラ勝利し、第5戦は八回に逆転勝ちして3勝2敗。「なかなか簡単には勝てないですけど、今年のチームの勢いというか、象徴するような戦い方が(日本シリーズでは)できている。チームの雰囲気もいいですし、いつも通りやれば勝てるんじゃないかなと。自分もそうしたい」。最優秀防御率のタイトルを獲得するなど飛躍を遂げたシーズン同様に、安定感のある投球で貢献を目指す。
勝利投手になれば、日本シリーズで2勝目。1985年のバース以来となるMVPに輝く可能性も高まるが「頑張ります」と過剰な意識はない。
「この前の日本シリーズはそこまで緊張せずに楽しめたので。次も楽しんで投げられればと思います」。落ち着き、余裕も感じさせる右腕が大一番で今季の集大成を飾る。
◆阪神・村上とオリックス・山本の投げ合い 初対戦は交流戦の6月13日(甲子園)。村上は8回4安打2失点ながら、山本が8回2安打無失点、11奪三振で勝ち投手に。
2度目の対戦は10月28日の日本シリーズ第1戦(京セラ)。村上は四回まで完全投球で、7回2安打無失点で勝ち投手となった。山本も四回まで無失点ながら五回に先頭・佐藤輝に安打、二盗を許したことをきっかけに4失点。六回にも追加点を許して5回2/3を10安打7失点で敗戦投手となった。