【解説】阪神 4失点KOの村上に見えた前回との違い 評論家「日本シリーズは一戦の疲労がすごい」
「SMBC日本シリーズ2023、オリックス・バファローズ-阪神タイガース」(4日、京セラドーム大阪)
阪神先発の村上頌樹投手は5回6安打4失点で降板。初戦勝利した右腕が、まさかのKOとなった。
1点リードの二回に3安打と犠飛で逆転されると、五回には紅林に痛恨の2ラン被弾。初戦と同じく山本由伸との対戦で、3点リードを許して交代となった。
初戦は7回2安打無失点で、与四球は1。山本に投げ勝った。その再現が期待されていたが、デイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「今日は初球や、右打者のアウトローの直球でカウントを稼げなかった。持ち前のコントロールがなかったな。カウント有利に持ち込めず、痛打を浴びた」と振り返った。
失点には絡まなかったが、制球に苦しみ3四死球。逆転を許した二回は杉本への2球目の直球が外れて2ボールとし、3球目に二塁打。若月には外角直球を右前に運ばれ、追いつかれた。中川にも外角直球がボールとなった直後の4球目、左犠飛で勝ち越された。
自身も日本シリーズ登板経験がある関本氏は「メンタル面の疲労が相当あったと思う。日本シリーズはシーズンとは全く別物で、一戦の疲労がすごい。さらに、相手も球筋が分かって2戦目はより難しくなる。それを考えれば、あらためて山本由伸のすごさが分かる試合になった」と語った。
初戦で7失点を喫して敗戦投手となった山本は、意地の投球。二回にノイジーのソロで先制を許したが、尻上がりに調子を上げた。関本氏は「序盤は直球の切れのなさを感じたし、阪神打線に捉えられていたが、中盤から修正した。この試合でそれができるんだからさすが」と称賛した。