「ＳＭＢＣ日本シリーズ２０２３、オリックス・バファローズ５－１阪神タイガース」（４日、京セラドーム大阪）

　ベンチに戻ると、ぎゅっと唇をかんだ。日本シリーズ２度目のマウンド。「投げきれなかった。それだけです」。阪神・村上頌樹投手（２５）は悔しい気持ちを受け止めた。

　緊張は「何も感じずにいけた」と話したが、序盤から球が高めに行くなど苦しんだ。１点リードの二回１死二、三塁で、若月に自己最速を更新する１５４キロ直球を投じたが、右前へ同点適時打を献上。続く中川圭に勝ち越しの左犠飛を許した。　五回１死二塁では紅林に左中間へ２ランを被弾。「真ん中に入ったので打たれるべくして打たれた」。５回４失点で降板となった。

　同学年右腕・山本とは、３度目の投げ合い。「この時期であんなに球数投げて、スピードも落ちないのはやっぱりすごい」と差を痛感。「しっかり応援して勝ってもらいたい」と、第７戦を戦う仲間に思いを託した。