阪神・森下 10日から侍J合流 中大の先輩・牧から「目で盗んでいく」 来季以降見据え左翼守備にも意欲
野球日本代表「侍ジャパン」に選出されている阪神・森下翔太外野手(23)が9日、強化合宿に参加するため、佐藤輝、桐敷、及川とともに宮崎入りした。日本シリーズでは新人史上最多のシリーズ7打点を記録して、優秀選手賞を獲得するなど日本一に貢献。虎の黄金期けん引へ、日本代表というハイレベルな環境でさらに腕を磨く。
リラックスした表情で鍛錬の地へ降り立った。「(バットは)振ってない。ボールも触ってないです」。つかの間の休養を満喫した森下。10日から合流する代表合宿へ向けて気持ちを切り替えた。
「なかなか経験できることじゃないので、楽しんでやれれば」
球界のホープが集まる場を無駄にするわけにはいかない。日本代表の井端監督は、自身も日本シリーズ後の疲労度を知るだけに「分かってますから、結構大変かなと思う」と理解を示しつつ「むち打ってほしい」と“お願い”。森下も貪欲な姿勢で応えるつもりだ。
阪神では主に3番を任されたが、「もう、監督の言われたところで。しっかり適応できるように」と意欲十分。さらには守備についても「レフトの経験があんまりないんで。ジャパンとか高いレベルでできたら、シーズン中もしコンバートってなった時にやりやすい。経験としては、すごくやってみたい」と来季以降を見据えて可能性を広げるつもりだ。
最高のお手本が身近にいる。侍ジャパンの主将に任命されたDeNA・牧は、入団当初から目標に掲げる中大の2学年先輩。とりわけ「(打)率じゃないですかね。ホームランは球場によって多少、差が出ると思う。でも、率は、そこまで差は出ないものかなと思ってるので、すごい」と尊敬の念を明かした。
ただ、大学時代には「ほとんど教えてくれなかった」とポツリ。「あの人は、自分(森下)に対してはすっごい適当。目で盗んでいきたい」と間近で観察することで技術を吸収していくつもりだ。
先輩に負けじと、自身の武器もアピールする。日本シリーズでは新人史上最多7打点を記録。「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」(16日開幕、東京ドーム)へ向けて、「ジャパンでも頼りになる存在になれれば」と、持ち前の勝負強さを示すことを誓った。
「国を代表して出るわけなので、責任は持ちながらやりたい」
日本一から“アジア一”へ-。貴重な舞台を足がかりに、さらなる飛躍を目指す。