阪神・岡田監督 3・29開幕巨人戦「うまいこと組んだな」王者の風格「ええんちゃう」 阿部監督は「どんな野球するのか」
阪神の岡田彰布監督(65)が9日、甲子園で取材に応じ、2024年3月29日の、東京ドームでの開幕戦の相手が巨人に決まったことについて「うまいこと組んだな」と独特の表現で歓迎した。岡田監督にとって巨人との開幕戦は04年以来20年ぶり。「今までの歴史がそうなってる」と語る伝統の一戦を制し、球団初の連覇へ踏み出す。
宿敵と相まみえる開幕戦こそ望むところだ。10日に高知・安芸キャンプへ出発する予定の岡田監督が甲子園に姿を見せた。鮮やかな青のシャツに白いベストを合わせたいでたち。気温20度を超える季節外れの陽気に「ぬくい(暖かい)なあ」とつぶやき、24年3月29日に東京ドームで行われる巨人との開幕戦について口を開いた。
「そら開幕はもう、どっちみち甲子園使われへんわけやから。また、うまいこと巨人(戦を)組んだんやな」
巨人の話題となると虎将も自然と口元がほころぶ。これまで球史を共に彩ってきた、誰もが認める伝統の一戦。「それはお前、俺が言わんでも今までの歴史がそうなってるんやから、はっきり言うて」。改めて巨人が特別な相手だと強調した。
巨人との開幕戦は20年以来4年ぶり。岡田監督にとっては第1次政権初年の04年以来20年ぶりとなる。当時も前年覇者として敵地に乗り込み、開幕3連勝を飾った。歴史を繰り返したいが、相手も一筋縄ではいかない。今季4位と2年連続Bクラスに終わり“政権交代”が断行された。生まれ変わった阿部巨人が「球界の盟主」としての誇りを懸けて挑んでくる。それでも岡田監督は「まあ、ええんちゃう。ええんちゃうと言うたらおかしいけど」と王者の風格を漂わせ、余裕たっぷりの笑みを浮かべた。
25日に66歳を迎える球界最年長の岡田監督。21学年差となる阿部監督との接点については「ないない、それは」と首を振った。ドラフト会議であいさつされることはあったが「まあ楽しみとかそういうのじゃないけど、どんな野球するのかなあというのはあるよ」。そう言って目尻を下げた。次代を担う可能性のある若き指揮官との激突を、何よりも心待ちにしているようだった。連覇への第一歩となる「3・29」が待ち切れない。
◆猛虎初の巨人戦開幕カード3連勝 第1次岡田政権初年度で猛虎史上初となる巨人戦開幕カード3連勝。開幕戦は、打線が相手先発・上原を攻略して逆転勝利。第2戦もアリアスの満塁弾などで快勝した。第3戦は矢野、キンケード、金本が本塁打。両軍それぞれ3試合で6本塁打ずつ記録された3連戦を阪神が制した。