阪神・岡田監督 育成・川原を絶賛「良かったら、そら支配下に」「100球超えてからすごいやんか」

 ブルペンで投げ込む川原(撮影・石井剣太郎)
 ブルペンを視察する岡田監督
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 「阪神秋季キャンプ」(16日、安芸)

 連覇への「新しい力」になり得るかもしれない。阪神・岡田彰布監督(65)が16日、ブルペンで視察した育成左腕の川原陸投手(22)を絶賛した。100球を超えても力強い球を投げられる能力について「あの球数でもあないして腕を振れて、ストレートが来るのは大したもん」とベタ褒め。「使おうと思ったら支配下にせんと」と青写真を描いていた。

 ブルペンの長椅子に岡田監督が腰かける。真正面でイキのいい速球を投げ込んだのは、育成の川原だった。指揮官は鋭い視線で、左腕の一球一球に目を凝らす。100球を超えても疲れるどころか、直球はさらに力強さが増した。確かな資質の高さを感じ取った。

 「100球超えてからな、すごいやんか。この時期で100球超えてから、あんな球がいくということは。あの球数でもあないして腕が振れて、ストレートが来るということは大したもんちゃう」

 普通ならバテてもおかしくないが、勢いのある直球を投げ続けられる体力があることは、類いまれなる才能だ。岡田監督も「(普通なら)疲れるからカーブ、スライダーお願いしますと言うんやで」と笑う。支配下再登録に向けて、大きく前進した1日となった。

 育成選手の支配下登録の枠については、外国人選手の補強との兼ね合いもあるが「あるある、枠あるよ」と話す。その上で「使おうと思ったら支配下にせんと。2月とかにあまり大きな背番号で投げさせたくないやん。支配下枠がどのくらい空くか。早よ決めてやった方がいいと思うけどな」と構想を抱く。

 創成館から18年度ドラフト5位で入団。19年は腰痛に悩まされ登板がなく、21年は左肩痛でシーズンを棒に振った。22年からは育成選手に。飛躍を目指すために今年は1月から岩崎の自主トレに島本、及川らと参加。ウエスタンでは、自己最多26試合に登板し、2勝6敗、防御率4・29という成績を残していた。

 川原自身、確かな手応えがある。みやざきフェニックス・リーグから直球の良化を実感。「今は投げ込みの時期なので、真っすぐをどんどん強くしていけたら」と力を込める。岡田監督も「(川原も)良かったら、そら支配下に」と期待を口にする中、創成館の同期だった野口が14日に支配下登録を勝ち取ったばかり。これに燃えないわけがない。

 「目指すところは支配下プラスその先。後がないのでしっかりやっていきたい」と川原。入団以降、最大のチャンスが訪れている。絶対モノにしたい。

 ◆川原は18年度ドラフト5位で創成館から入団。19年の春季キャンプ(安芸)では、平田2軍監督(現ヘッドコーチ)に「だっぺ(元阪神・井川慶氏)みたい」と高く評されたが、腰痛の影響から公式戦は一度も登板がない。

 20年はウエスタン3試合の登板にとどまり、21年には左肩痛を発症。1年間を棒に振るケガとなり、鳴尾浜でリハビリの日々を過ごした。同年12月に育成選手契約に切り替わり、背番号は47から127となった。

 22年はウエスタンで13試合に登板し、2勝2敗、防御率9.30。今年は1月から静岡県草薙球場で岩崎、島本、及川らの自主トレに初参加し、レベルアップを図った。ウエスタンでも登板数を伸ばし、26試合に登板して2勝6敗、防御率4.29。来季が6年目となる。

 ◆阪神の支配下選手 支配下登録の上限は70人。阪神は来季に向けビーズリー、ノイジー、ミエセスの外国人選手が残留の方向だ。また、今年度ドラフトで1位・下村海翔投手ら6選手を支配下指名しており現時点で支配下選手65人。残り5枠が空いている状況となっている。

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