阪神 ドラ1・下村が準優勝に涙止まらず「自分のせいで負けた。4年間で一番悔しかった」
「明治神宮大会・大学の部・決勝、慶大2-0青学大」(20日、神宮球場)
阪神からドラフト1位指名を受けた下村海翔投手(21)=青学大=は優勝を逃し、悔し涙を見せた。六回から2番手で登板すると、七回までは三者凡退の圧巻の投球。しかし両者無得点の八回、味方の失策で1死一、二塁となると、吉川に四球を与え、満塁に。本間に対しては1球もストライクが入らず、押し出し四球で先制点を献上した。
続く広瀬の初球も低めに外れ、ボール。常広に交代が告げられ、2回1/3を無安打2四球2失点(自責0)。悔しそうな表情でマウンドを後にした。
その後も味方の逆転を信じてベンチから応援したが、得点を奪えずゲームセット。チームメートに肩を抱き寄せられながら、うつむいて涙を流した。
試合後取材に応じた下村は「今日は自分のせいで負けた。何とかチームを救いたかったんですけど、この経験というのは絶対に忘れないように、次に生かします」と話し、「マウンドに『絶対に抑えるんだ』という気持ちで上がったんですけど、やっぱりピンチを背負ってからの投球というところで、その思いが強すぎて空回りして、精神的な弱さが出た。常広は悔いはないと言ったんですけど、自分はこの試合が4年間で一番悔しかった」と取材途中にも涙ぐみながらうつむいた。
大学最後の大会を有終の美で飾ることはできず「チームのみんなには最後勝てなくて、自分がふがいないピッチングして申し訳ない」とチームへの思いも明かし、「僕の野球人生、今後この経験があったから何年後かに今の自分があると言えるくらいの選手になれるように、これも乗り越えていきたいと思います」とプロの世界で悔しさを糧に羽ばたくことを誓った。