阪神・岡田監督「また1年後やろう」 Vパレードで感無量「『ありがとう』という言葉が心に残ってる」

 パレード中、笑顔を見せる岡田監督(中央)ら阪神ナイン=神戸(撮影・立川洋一郎)
 阪神の優勝パレードを見ようと多くの観客が駆けつけた=神戸(撮影・山口登)
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 阪神の岡田彰布監督(65)が23日、兵庫・神戸と大阪・御堂筋で開催された優勝パレードで虎党から送られた大声援に感謝の思いを語った。2003年に並ぶ計65万人(神戸30万人、御堂筋35万人)が集まり、祝福を受けた岡田監督は「『ありがとう』という言葉が残ってるよな」と感無量の面持ち。「やっぱり勝たないといけない」と球団初の連覇へ決意を新たにした。

 ひしめくように沿道を埋め尽くした虎党の姿に、岡田監督の胸は熱くなった。「ありがとう」「おめでとう」「また来年も」。シーズンの激戦を戦い抜いた指揮官、選手らに温かな声が飛び交った。

 「『おめでとう』いう言葉をもらったけど、『ありがとう』という言葉の方がなんか(心に)残ってるよな、実感にな。『ありがとう』の方が多かったような気するよな」

 感謝の言葉の多さは、優勝から遠ざかった“空白期間”が虎党にとってそれほど長かったという証左だった。

 午前は神戸市中心部の「三宮」周辺、午後は大阪市のメインストリート「御堂筋」を約1時間かけて進んだ。

 御堂筋パレードの出発地点となった交差点の西側には、岡田監督が通った大阪市立愛日(あいじつ)小学校があった。現在は商業施設となっているが、予期せぬ巡り合わせに「光栄に思うし、感無量の気持ちでいっぱい」と半世紀以上前を懐かしそうに振り返った。

 阪神の優勝パレードには全て参加している。2005年は監督、03年はコーチだった。1985年は開催されなかったが、球団初となった1962年、幼稚園児だった虎将は父勇郎さん(故人)が村山実らと懇意だったこともあり、オープンカーに乗せられて御堂筋パレードに加わった。「白いブーツで乗ったん、それは覚えてるけどなあ」と笑った。

 パレードを終えた岡田監督は「1年間戦って成し遂げたという達成感を、ひしひしと今日は感じましたね。やっぱり勝たないといけない。声援に応えていい成績を残して最終的に勝つというね、それが勝負の世界だなと」決意を新たにした。

 選手にとっても得がたい経験だったと強調した。「ああいう光景を見てな、また1年後(優勝パレードを)やろうっていうかな、間近にな、体験できるいうのはものすごい大きいと思うよ」。球団初の連覇へ、これ以上ないモチベーションになったとうなずいた。

 「もう少し、この優勝の余韻に浸りたい」と本音も漏らした。夢のような一日を終え、つかの間の安息を過ごしながら来季へ英気を養う。

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