阪神・岡田彰布監督（６６）が２６日、甲子園クラブハウスを訪問。球団初のリーグ連覇へ、最大の補強に湯浅の復活を挙げた。今オフはトレード、ＦＡ補強を封印。配置転換も否定した上で、「一番の新戦力は湯浅やで」と熱い口調で話した。

　「来年は、そうやんか。（今年は）ほとんど戦力になってないわけやんか、いくつ負けた？湯浅で。一番新しい戦力は湯浅よ。そんなん、オレも一番そう思てるよ」

　今季の湯浅は３月にＷＢＣが控えていたため、春季キャンプではＮＰＢのボールを使用せず。「一回も見てないもん、日本のボール投げてんの。だからずっと言うてるやん、湯浅を頭に入れてないって」と岡田監督。右腕は開幕から守護神を担ったが、６月８日・楽天戦（楽天モバイル）で逆転サヨナラ３ランを浴びるなどセーブ失敗が相次いだ。最優秀中継ぎのタイトルを獲得した２２年の姿からほど遠かった。

　それでも指揮官は湯浅の故障が癒えると、日本シリーズではサプライズ起用で復活を後押し。秋季キャンプでも「湯浅はやっぱり違う」と格の違いを強調。「来年は最初から入れるから一番の戦力ちゃう？力的に、これはドラフト１位よりもすごい戦力やで」。昨季は５９試合で４３ホールド、防御率１・０９を記録した剛腕の本領発揮を心待ちにした。

　ポジションについては「それは決めてないよ、まだ」と話すにとどめたが、守護神返り咲きの可能性は十分ある。今季クローザーを担った岩崎も岡田監督の意向に従う姿勢を示しており「与えられたところで投げてくれるのが一番助かるよ」。湯浅が完全復活となれば、連覇もグッと近づく。