阪神・佐藤輝の約束 アレンパ&球団記録の甲子園21発 子供たちに「もっと見せたい」母校で野球教室
阪神・佐藤輝明内野手(24)が3日、母校の西宮市の甲東小学校で開催された、佐藤輝明後援会が主催する「佐藤輝明野球教室」に参加した。今季、甲子園で自己最多13本塁打を放ったスラッガーは、来季、聖地でのさらなる量産を誓った。金本知憲(デイリースポーツ評論家)の15本やブラゼルがマークした21本も射程圏に入れ、甲子園へ観戦に来た子供たちの前でアーチを描く。
バットを握った佐藤輝の姿に、少年野球8チーム約50人の選手たちはくぎ付けだった。打撃の実演指導でのロングティー。校舎に向かって大きく白球が伸びていく。間近で見る力強い弾道に、プロ野球選手を夢見る子供たちは目を輝かせた。
「子供たちはすごい。素直で楽しんでやっていたので、今の僕もそうでありたいし。それを思い出させてくれる、いいイベントになったと思います」
今季は甲子園で自己最多13本塁打をマークした。7月29日・広島戦では「佐藤輝シート」に招待した、出身チームの甲東ブルーサンダースの子供たちの前で12号を打った。
来季はさらなるステップアップを目指し、聖地での本塁打量産を狙っている。「もっともっと良い姿を見せたいですし、もっと甲子園で数的にも打ちたいです」。左打者には不利と言われる浜風にも負けないパワーの持ち主でもある。量産態勢に入れば、記録の更新も見えてくる。
92年のラッキーゾーン撤廃後、シーズンの甲子園本塁打数トップは10年のブラゼルの21発。日本選手の左打者では04、05年の金本の15発が最多だ。金本にあと2本、ブラゼルにはあと8本。来季、佐藤輝の爆発力に磨きがかかれば、十分に射程圏に入る数字だ。
子供たちに話しかけられ、改めて感じたことがある。日本一&リーグ優勝したことの大きさだ。「来年も日本一になってくださいって言われましたね」。期待してくれている野球少年、少女たちの顔を見て、活躍への思いを一層強めた。
本塁打を打つコツを聞かれると、打球の「角度」が大切になることを教え、意識の持ち方などを伝えた。「何か一つ、アドバイスになればいいのかなと思って」。その意識を大切にしてきたからこそ、左打者として史上初の新人から3年連続20発も達成できた。
「オフはしっかり体を動かして。しっかりレベルアップして、来年キャンプインから行けるように練習したい」。来季も「佐藤輝シート」に子供たちを招待する予定。スタンドから声援を送ってくれる子供たちを魅了するアーチを何度も放つ。その決意が佐藤輝の原動力となる。