阪神の木浪聖也内野手（２９）が７日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、５０００万円増の７１００万円で更改した（金額は推定）。

　約３・３倍の大幅昇給。自身への“ご褒美”を身に着けて会見に臨んだ。「活躍したら買うと決めていた」。左手首には１００万円以上する高級腕時計「ロレックス」が輝いていた。「ギラギラ（の時計）なんて、まだまだ」と照れ笑いを浮かべたが、今季の飛躍を象徴する一品だった。

　「覚悟を持った１年」という５年目は、４月から遊撃の定位置を獲得。自己最多１２７試合に出場し、打率・２６７、１本塁打、４１打点の成績を残した。打率、打点に加え、安打数（１０９）、出塁率（・３２０）でもキャリアハイを更新。ＣＳファイナルＳでＭＶＰを獲得し、ゴールデン・グラブ賞、ベストナインも受賞するなど躍進を遂げた。

　「思った以上に評価していただいた。優勝、日本一に貢献できたのが一番の喜び」と充実の年を振り返る。支えとなった妻や子どもへの感謝も述べ、「欲しい物があったら買ってあげたい」と大盤振る舞いを約束した。

　真価が問われる来季へ「自分も絶対してみたいという気持ちになった」と改めて全試合フルイニング出場へ意欲を示した木浪。３０歳の節目を迎えても、進化の歩みは止めない。