【阪神ドラフト選手特集・石黒佑弥投手(1)】兄の背中を追い続けた小、中学時代

 阪神ドラフト5位の石黒(右)=11月18日撮影
 少年野球時代の石黒(家族提供)
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 10月のドラフト会議で、阪神から指名を受けた8選手(1~6位・育成1~2位)の連載企画。今回はドラフト5位・石黒佑弥投手(22)=JR西日本=の第1回。

  ◇  ◇

 「絶対にプロ野球選手になりたい」。小学校の卒業文集に書いた夢を石黒はかなえた。

 2001年6月20日に石黒家の次男として誕生。「反抗期もなく、穏やかな優しい性格です。お兄ちゃんともけんかをしなかったですね」と母・和恵さんは幼い頃を振り返る。

 高校までは、2学年上の兄・雅季さんの背中を追う野球人生だった。藤里小1年の時、兄が野球を始めたきっかけに地元・江南市の藤里スポーツ少年団に入団。そこから大好きな野球にどんどん熱中していった。

 初めて任されたポジションは捕手だった。「メンバーが少なく、チームの状況で捕手でしたね。当時は投げるというよりも、バッティングが好きでした」と、守備位置にこだわりはなかった。日課となっていたのが、父・貴由さんとの練習。学校が自宅の近所だったため、帰宅すると再び学校に行き、グラウンドでトスバッティングやノックなどに明け暮れた。主将を務めた6年時には県大会に出場。めきめきと力をつけていった。

 宮田中では軟式野球部に所属。入学当初も捕手を務め、投手だった兄とバッテリーを組むこともあった。本格的に投手に転向したのは2年時から。しかし、いきなりケガに悩まされた。

 これまでやってきた捕手と投手では投げ方や日々の投げ込みなどで体への疲労度も違った。手術するほどではなかったが、右肘を痛めて医師から約1カ月のノースロー指令。それでも、下を向くことはなかったという。「投げられないときは外野を守っていましたね。近くまでいって下から投げたり、いろいろ考えてやっていました。バッティングがよかったので、出してもらっていたと思います」と母。すでにチームに欠かせない存在になっていた。

 中学卒業後の進路。さまざまな高校を見学したが、「兄と同じところがいい」と星城高に進学した。ここからの3年間で石黒は大きく成長していった。

 【石黒佑弥(いしぐろ・ゆうや)アラカルト】

 ◆生まれ 2001年6月20日。愛知県江南市出身

 ◆サイズなど 身長180センチ、体重83キロ。右投げ右打ち。投手

 ◆家族構成 両親、兄

 ◆球歴 藤里小1年から藤里スポーツ少年団で野球を始め、宮田中では投手兼捕手。星城高では1年から登板。3年夏は愛知大会2回戦で石川昂弥(現中日)を擁するセンバツVの東邦を8回3失点に抑え、打っても石川から3ラン。8回コールド勝ちし8強入り。卒業後はJR西日本に入社。22年は指名漏れも、今秋ドラフトで阪神5位指名を受ける。

 ◆球種 カーブ、スライダー、カットボール、フォーク

 ◆座右の銘 「ちりも積もれば山となる」「七転び八起き」

 ◆趣味 アニメ鑑賞

 ◆好きな食べ物 チョコレート

 ◆好きな芸能人 お笑いコンビのチョコレートプラネット

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