阪神・門別に岡田監督のカーテン 「見せんでもええよな」開幕までセ球団に投げさせま宣言
阪神・岡田彰布監督(66)が20日、来年のオープン戦初戦となる2月23日・巨人戦(沖縄セルラー)に門別啓人投手(19)を登板させないと明言した。その後の24日・ヤクルト戦(浦添)、25日・中日戦(北谷)の登板も見送り、開幕までセ・リーグ相手には徹底的に隠す方針だ。さらに「2月にピークを持っていったら困る」と話し、異例の“開幕ローテ調整”を示唆した。
早くも開幕ローテの青写真を描いているようだった。前日19日に来春オープン戦の日程が発表となり、虎の初戦は2月23日・巨人戦(沖縄セルラー)に決まった。伝統の一戦で門別の登板はあるのか?そう問われた岡田監督はニヤリと笑った。
「そんなん、投げさせへんよ、そんなん。もったいない。セ・リーグ3つやもん(沖縄の実戦の)最後は」
開幕まで期待の左腕は徹底的に隠す。同戦以降、24日・ヤクルト戦(浦添)、25日・中日戦(北谷)と続く。今季、門別が1軍で登板した2試合はいずれも広島戦(マツダ)。他のセ・リーグ相手に、手の内を明かす必要はないというわけだ。
キャンプ中の調整も異例と言える。通常、開幕ローテを争う若手は首脳陣にアピールするため、2月の実戦にピークを持っていく。これまでもオープン戦“開幕投手”は期待の若手が担ってきた。だが、門別の場合は違う。「そんな時にピーク持ってきていらんわ。2月末でピークになったら困るよな」。開幕が照準とばかりに、岡田監督は踏み込んだ。
今季はリーグ優勝翌日の9月15日に1軍デビュー、9月30日には先発を経験させた。150キロの直球と堂々としたマウンドさばきは魅力たっぷり。「楽しみどころちゃうよ。(他球団に)隠しときたいよ。どっか行かそか、台湾かどっか」。今秋の安芸キャンプでは左腕をべた褒め。投手のMVPに指名し、オープン戦での積極起用も示唆していた。
現状、来年のローテは村上、伊藤将、大竹、才木に西勇、青柳が続く。ドラフト1位・下村(青学大)や西純、富田らと争うだけでなく、ローテの一角を奪い、大ブレークする可能性も秘めている。
「別に隠さんでもええんやけど、見せんでもええよな。こんな選手いますよーってわざわざ見せる必要もないわなあ。シーズン戦う中ではなあ」。V旅行帰国から一夜明け、岡田監督は連覇への構想を少しだけ披露した。高卒1年目時点で井川慶以上と評価する大器。お楽しみはシーズンの本番まで取っておく。