阪神・中野 もう一度神戸でVパレードや 新選手会長が“アレンパ”約束「もっと多くのファンが来てくれる」
18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一を達成した阪神が「兵庫県スポーツ賞特別賞」を受賞し、25日に兵庫県庁で贈呈式が行われた。球団から百北幸司球団社長(63)、新選手会長の中野拓夢内野手(27)が出席。斎藤元彦知事(46)から賞状、記念品を授与された。中野は球団史上初の連覇で、今年以上の神戸Vパレードを約束。オフに下半身を強化し、3割&首位打者を目指すと決意した。
高層ビルが立ち並ぶ神戸都心の街並み。兵庫県庁から眺めた中野は「改めて神戸はきれいだなと思います」と白い歯をのぞかせた。リーグ優勝した03年以来となる「兵庫県スポーツ賞特別賞」の受賞。百北社長とともに、胸を張って参加した。
11月23日に神戸で阪神、オリックスの優勝パレードが行われ、計45万人が参加した。美しい神戸の景色をバックに、沿道では熱い虎党が手を振っている。「本当に温かいし、応援してくれていると感じた」。中野にとって忘れられない光景だ。
来季、球団史上初の連覇を達成すれば、今年を超えるファンがパレードを見に来るだろう。そんな未来を頭で思い描いている。
「連覇することによってもっと多いファンが見に来てくれると思う。モチベーションに野球を頑張っていきたい。来年はタイガース初の連覇に向けて、チーム一丸となって全力で頑張ってまいります」
限界突破のオフとする。テーマは「技術より体を鍛える」こと。3年目の今季は自身初のフルイニング出場を達成したが、「下半身が夏場以降に弱くなってくる」という弱点が明らかになった。
上半身任せのスイングになっていたり、守備での球際で一歩足が動かないなど、うまく体を使えなかったと振り返る。シーズン中はウエートトレーニングを重点的に行うことはなかっただけに、「オフにできることをやりたい」とウエートトレーニングや体幹の強化に充てるつもりだ。
自身の中でイメージはできている。下半身強化に向け、スクワットなどのトレーニング量を増やし、内転筋にしっかり力が入れられるような土台を形成したい。「ケガしない体を作れたらいいかな」。ケガを未然に防ぎ、パフォーマンスを向上させる。来季仕様の戦闘態勢を整えていく。
下半身強化から狙うのは自身初の3割&首位打者。「まだまだ数字を上げられると思う。この数字で自分も満足していないので」。今季、最多安打を獲得した中野がさらなる進化を遂げ、球団初の連覇への旗手となる。
◆阪神のこれまでの神戸優勝パレード 2003年と23年の2回。両年とも大阪と同日に行われた。雨中のパレードとなった03年時(11月3日)は神戸25万人、大阪が40万人の観客を集めた。神戸のパレードを単独生中継したサンテレビの視聴率は平均で9.1パーセント(瞬間最高13.2パーセント)だった。また今年(11月23日)はオリックスとの同日開催となり、集客は神戸が30万人、大阪が35万人と総数では前回と変わらなかった。なおオリックスのパレードでは神戸15万人、大阪20万人。