阪神ドラフト１位・下村海翔投手（２１）＝青学大＝が２日、西宮市内の河川敷で自主トレを公開した。

　自転車に乗ってさっそうと登場した下村。「小学校の野球行く時もこの武庫川の河川敷のグラウンドでやってましたし、何か練習するってなった時、ランニングとかするなら、基本的には武庫川で走るっていうのが多かったので」

　子どもの頃から慣れ親しんだ思い出の地で約１時間、ランニングなどで体を動かし、２０２４年のスタートを切った。年末年始は祖母が用意したうなぎを食べ、家族だんらんの時間を過ごしたことを明かし、「いよいよだなっていう気持ちが一番です」と新年を迎えた心境を述べた。

　「今年の目標を漢字一文字で」と色紙を渡され、下村が記したのは「勝」。「やっぱり負けたくないんで。何事もその勝ちにこだわってというか、そういうところを意識して向上心を持ってやっていきたいなっていう意味で選びました」と理由を説明した。

　続けて、「プロとしては初めてのシーズンになるんで、分からないことだらけなんですけど、その中でも自分の生きる道っていうところをしっかり探して。やるべきことをやって。この『勝』っていう字を選んだので、少しでもそれをたぐり寄せられるように、一生懸命頑張りたい」と意気込んだ。

　入寮も目前に迫る中、勝つために現在取り組んでいるのが「けがをしない体づくり」。大学時代は右肘を手術。苦しいリハビリ期間を過ごした経験もあり「そこに対しての思いは強い」と明かし、「シーズンを通して戦い抜くためにはけがをしないっていうところが一番」と力を込めた。

　この日も多くの報道陣に囲まれ「正直びっくりしました。こんなに集まると思ってなかったんで。やっぱなんかさすが阪神だなって思っています」と笑顔を見せた。それでも「大学時代より、注目されることが多くなって。そういう周りの目とかもいっぱいあるんですけど、そこで自分をまず見失わないっていうところと。調子に乗るんじゃなくて、しっかり継続して、毎日やるべきことをやるっていうところを見つめ直して。それは続けていきたい」と気を引き締めた。