阪神・森木 20歳代表で謝辞「初勝利」誓う 地元で「はたちの式典」出席「より一層頑張ろうって」
紺色のスーツにえんじ色のネクタイでびしっと決め、未来を見つめた。阪神の森木大智投手(20)が7日、高知県土佐市内で行われた「はたちの式典」に出席。215人(参加は146人)の20歳を代表して、壇上で謝辞を読み上げた。「手、震えてましたよ」と緊張しながらも、自分にも言い聞かせるように言葉を紡いだ。
「私は、ビジョンを持つことが人生の大きな節目で最も大切なことであると考えます」
それは、森木が一番に伝えたかったことだ。「道筋が見えていないと努力する方向性が見えてこない」と意図を説明した上で、「今年は、まず初勝利することが一番のビジョン」と力強く宣言した。
昨季は1軍登板がなく、まだ未勝利。まずはそこをクリアした上で、ローテ定着を見据える。「とにかく連覇の一員になれるように、チームの勝利に貢献できるように」。昨年の悔しさを胸に、自身も優勝の輪に加わる覚悟だ。
色紙には“向き合う”と記した。「もう1人自分がいるみたいな感じですね」と技術面、精神面において自身の弱さと向き合う1年にする。今オフはフォームの姿勢や動きのリズムを意識して取り組み中。春季キャンプの紅白戦でのアピールに向けて鍛錬を重ねる。
会場では友達から写真やサインをひっきりなしに求められ、「頑張れ」と声もかけられて「より一層頑張ろうってすごい思いました」と力をもらった。今年は辰(たつ)年だが、土佐市のシンボルマークが偶然にも竜と、幸運の予感。飛躍の一年とし、胸を張ってまた故郷に帰ってくる。