阪神・佐藤輝 米国仕込み新フォームで球団左打者最速100号 「絶対にいける数字」再現性アップで到達へ

 今年も日本一や!ー。自主トレで素振りをする佐藤輝(撮影・田中太一)
 佐藤輝の新フォーム
 “アレンパ”と色紙に記す佐藤輝
3枚

 阪神の佐藤輝明内野手(24)が8日、奈良県生駒市の母校・近大の硬式野球部グラウンドで自主トレを公開した。昨年12月に足を運んだ米シアトルの「ドライブライン・ベースボール」での学びを生かして、新フォームを披露。調子の波を減らすことも狙いの一つだ。残り32本に迫るプロ通算100号を今季中に放ち、球団左打者の最速到達を達成したい。

 白い息を吐きながら最低気温0度のグラウンドへ軽快に足を踏み入れた。佐藤輝は開口一番に「生駒、さぶっ」。ランニングで体を温めると室内練習場に場所を移し、黒のバットを手に取った。一振り二振り…。昨年とはわずかにフォームが違う。お尻を少し突き出し、スムーズに白球を捉えていった。

 フォームが変わったのは、昨年12月に最先端の動作解析などが行える「ドライブライン」でドリルを学んだ成果。「しっかり股関節を使えるように」。ティー打撃中には右足のかかとを左足のつま先につけたり、足をクロスして打ったりと細かく動作確認。この動きにより股関節に体重が乗り、再現性の高さにつながるという。

 昨季はキャリアハイの24本塁打、92打点を記録するも、好不調の波は大きかった。「ドリルをしっかりやることで、同じようなスイング、再現性が高まってくると思う」。自らの課題克服のため、米国で知識を吸収。すぐに実践し、確かな手応えをつかんでいる。

 今季は節目の一発にも照準を定める。あと32本塁打で通算100号。「そこはいきたいですね。100号いけたらいいんじゃないですか。100号!」。声のトーンも自然と上がる。今季中に達成すれば掛布雅之の553試合を抜き、球団左打者では最速での到達。また一つ、球団史に名を刻むこととなる。

 自信もたっぷりだ。「調子が悪い時を短くしてコンスタントに打てるようにすれば、絶対にいける数字だと思う」。再現性を高める新フォームが身につけば、キャリアハイの更新さえも通過点。通算100本塁打にシーズン100打点のダブル達成すら見えてくる。

 今季の目標は「アレンパ」と改めて、色紙に記した。猛虎打線の中心打者として、キャリアハイを達成すれば球団史上初の連覇にグッと近づく。「優勝できれば、いい思いができるとわかった。また試合に勝てるようにやりたい」。昨季は勝利の味を知った。今年も頂点に立つために快音を奏でる。

 ◆ドライブライン・ベースボール 米シアトルに拠点を置く施設で、最先端技術によるデータ分析や動作解析で選手の長所と短所を割り出し、科学的なアプローチによる技術指導を行う。ドジャース・大谷をはじめ、多くのメジャーリーガーが活用。近年では佐藤輝のように日本選手も足を運んでいる。

 ◆プロ4年目での到達なら… 佐藤輝がプロ4年目の24年シーズンでプロ通算100本塁打に到達すれば、21年の村上宗隆(ヤクルト)らと並び日本人最速タイとなる。また、佐藤輝が24年全143試合に出場すればプロ通算544試合に。これまで球団生え抜き左打者のプロ通算100本塁打スピード記録は掛布雅之の553試合(プロ6年目)で、佐藤輝は最速更新の可能性も。一方、プロ年数では、球団生え抜き最速は田淵幸一の5年目(424試合)。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス