阪神・大竹 SB和田に育成初偉業で恩返し 師匠と対戦熱望「(岡田)監督も当ててくれると」 合同自主トレ3年連続

 ヤクルト・嘉弥真(右)と競いながら坂道ダッシュをする大竹(撮影・中田匡峻)
 笑顔でポーズを取る(左から)富田、和田、大竹
 館山昌平氏(左)から指導を受ける大竹
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 お礼は成績で返す!阪神・大竹耕太郎投手(28)が15日、長崎市内でソフトバンク・和田らと3年連続で行っている合同自主トレを公開した。現役ドラフトでの移籍をきっかけに、昨季チーム最多12勝を挙げて飛躍を遂げた左腕。真価の問われる今季、交流戦で師匠との投げ合いを岡田監督に熱望し、育成ドラフト出身者としては史上初となる12球団勝利を狙う。

 息を切らしながら、大竹は“師匠”の背中を懸命に追った。3年連続3度目となったソフトバンク・和田との合同自主トレ。どんなにきつくても諦めない。長崎県護国神社へとつながる179メートルの坂道を無心で8本走った。来季はさらに上を目指して投げる。恩返しをするためにも志は限りなく高い。

 「1年間は投げられるけど、2年、3年と続かない選手もたくさん見てきた。自分はそうじゃなくて、まだ伸びしろがあるというか。和田さんにも言われますけど、あれが精いっぱいじゃないと思う。もっともっと突き詰めて頑張りたい」

 現役ドラフトで阪神に移籍した昨季はチーム最多の12勝を挙げ、防御率2・26、勝率・857をマーク。安定感抜群の投球でリーグ優勝&日本一に貢献した。しっかりと結果で示した自主トレの成果。今年こそ目の前で成長した姿を見せる。

 「(岡田)監督も結構そういう、なんかタイトルとかそういうのを結構、気にして登板を決められるタイプなので、当ててくれるんじゃないかと思っちゃいますけど。そこまでしっかりローテ入って投げているのが前提」

 指揮官に登板を熱望するのは、6月14日からペイペイドームで予定されている古巣・ソフトバンクとの交流戦。登板が実現し、白星を挙げれば育成出身では史上初となる12球団勝利の偉業となる一戦だ。「去年も惜しかったんですよね。投げ合えたら最高」。相手が師匠の和田となれば、これほどまでに成果を示す絶好の機会はない。

 弟子として、結果で師匠に恩返しするのが一番だ。チームメートの富田ら総勢16人が参加する自主トレ。施設利用料や食事など費用の多くを和田がサポートしている。

 「本当に相当お金がかかると思う。それを僕らが、お金を払いますという話ではないので。それぞれが結果を出すことが一番だと思う。できるだけ勝って『和田さんのおかげです』って何回も言います」。感謝の思いは投球に込める。今年は師匠との“直接対決”で最高の結果を出してみせる。

 ◆ソフトバンク・和田(大竹について)「やっぱり顔。顔つきといいますか。昨年は不安ではないですけど『絶対やらなきゃ』っていう顔つき。ちょっとこわばったみたいなのがあった。今年はいい意味の余裕がある」

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