阪神・小幡 木浪超え遊撃レギュラー奪取へ 梅野組から黙々独り立ちトレ「やりたいことを気が済むまでやれる」

 延岡学園の先輩・後輩という関係性のMOCA(右)と小幡
 ティー打撃のトスを上げるMOCA
 自主トレで3時間の打ち込みを行った小幡
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 阪神の小幡竜平内野手(23)が15日、今オフは沖縄県国頭村(くにがみそん)でトレーナーと二人三脚で自主トレに励んでいることを明かした。この日は延岡学園の先輩で親交のある、3人組ボーカルユニット「ベリーグッドマン」のMOCA(35)が激励のため訪問。昨季は開幕スタメンをつかみながら悔しい思いをしただけに、今季は“木浪超え”での定位置奪取を誓った。

 青い海と緑の木々に囲まれ、心地の良い風が吹く。那覇市内から車で1時間半。小幡は沖縄北部の国頭村を拠点に選び、野球へ向き合っていた。「やりたいことを気が済むまでやれる。そこが一番ですね」。トレーナーとの二人三脚。昨季、梅野を中心にした“梅野組”の合同自主トレから独り立ちし、黙々と練習に打ち込んでいた。

 午前9時半から一日が始まる。体幹やウエートトレーニングで体を鍛え、守備練習の終了は午後1時ごろ。近くの道の駅で一息入れると、午後2時から5時まで3時間の打撃練習。「中身が濃すぎて、長いって感じないです」。室内練習場に快音が響く中、何度も「もう、こんな時間か」と声を漏らした。

 一番の課題は打撃。バットの出方や手首の返し方など、悪い癖を徹底的に見直した。正しい体の使い方を求めて、ティー打撃では一球ごとに動作を確認する。「線で捉える。打球方向にバットのヘッドを残す。それを一番意識しています」。白球を捉えた後、バットを打球方向へと長く使う。これができれば、球に最大限の力が伝わり、質のいい打球になるという考えだ。

 昨季は遊撃で開幕スタメンをつかんだ。しかし、木浪が台頭。「何とかしたいって気持ちは強かったんですけど…」。今季は定位置を奪取する立場。「明確な目標がいる。超したらレギュラーになれるんで」。木浪を超える。それができれば、試合出場がかなう。

 昨季まではMOCAの楽曲「No rain、No rainbow」の小幡バージョンを登場曲に使用。「♪過去があって今があるから 雨がやんで虹架かるから」。今季でプロ6年目。「まだずっとしんどいですね」と雨はやんでいない。苦しみを乗り越え、今年こそ鮮やかで美しい虹を架ける。

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