阪神・森下 高砂部屋へ“出稽古” 異例の相撲トレで学んだ股関節の動き 股割り大苦戦もプラスに

 高砂部屋を訪問した森下(左)と上林(右)  
 高砂部屋を訪問した森下
 高砂部屋で稽古する森下
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 阪神・森下翔太外野手(23)が21日、東京都墨田区の大相撲・高砂部屋に体験入門した。本場所中の朝稽古に参加し、力士に交じって四股、ぶつかり、てっぽうなどを実践。異例の“相撲トレ”で習得した股関節の動きを、野球にも取り入れる意向だ。土俵での収穫を甲子園へと持ち帰り、2年目の成長へとつなげる。

 午前8時前、元大関の幕内・朝乃山も汗を流す朝稽古。体と体がぶつかり合う音が響く。球場とはまた違う緊張感に身を置いた森下も、上半身裸となって“力士モード”。「相撲の試合をあまり見たことはないので、やるのは初めてです」。なじみが薄くて『取組』というワードも出てこないほどだったが、いざ体験するとアスリートとして国技の奥深さに魅了された。

 合同自主トレを行う中日・上林が、元十両の幕下・朝志雄と親交があったことから“出稽古”が実現。相撲の動きを教わりながら、何度も四股踏みを繰り返し、すり足でも下半身を追い込んだ。力士の胸を借りてぶつかりにも挑んだが、身体の柔軟性が不可欠な股割りには大苦戦。「僕はできないです。チームでも体が硬い方なので」と苦笑いを浮かべた。

 ただ泣き言を漏らすわけではなく、「(体が硬いと)打撃では悪い癖が出やすいので、相撲のアップを取り入れてみたいと思いました」とプラスに変えた。「股関節がいい働きをしてくれないと、打撃をする際のエラー動作が入ってしまう。そういうのを、なくせるかなと思いました」。“本業”に生かすべき学びを、しっかりと体に染みこませた。

 約2時間の稽古で「股関節がバキバキ」になっても、力士気分を堪能して充実感を漂わせた。ご機嫌にどすこいポーズも決めて、「最初の方はどんな感じか不安でしたが、相撲を体験してみて楽しさが今日一日で伝わりました。相撲をもうちょい詳しくなりたいと思いました」と好角家を宣言。本場所観戦にも「行ける機会があれば見てみたいです」と興味を示した。

 チームの連覇が懸かるプロ2年目、果たすべき仕事はおのずと増える。今季の目標に掲げた20本塁打をクリアするためにも、相撲にヒントを見いだした股関節の動きでバッティング向上を狙う森下。横綱のような強さを誇る常勝猛虎へ、チームの星取りに貢献を重ねていく。

 ◆阪神選手の主な異業種トレ 格闘技や武道では、下柳剛が2003年に“格闘トレ”を決行。桜庭和志を相手にパンチやキックを交えてのミット打ちで体をいじめ抜いたことが有名。また、02年1月は成本年秀が奄美大島で極真空手道場に1日入門。格闘技系以外では00年1月に田中秀太、藤川球児らが静岡県の日本競輪学校に“臨時入学”し自転車トレ。ちなみに亀山努が97年1月に奈良・生駒で女子プロレスラーのジャガー横田らと合同トレを行う予定だったが、鼻の手術を受け中止となった。

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