阪神 若手が成長する土壌に変化した理由 評論家が指摘「1、2軍の風通しの良さ」キャンプは野口、小野寺、井上ら「右打者育成がテーマ」

 2月1日のキャンプインが迫っている中、球団史上初の連覇を目指す阪神のテーマはどこになるか-。阪神、広島、オリックスで指導者を歴任してきたデイリースポーツ評論家・岡義朗氏は、「ポイントとしては右の外野手になるでしょ。打線を考えれば左打者が多い中で、右が必要になる。小野寺、井上、野口、このあたりが育てば外国人に頼らなくて済むわけだから」と分析した。

 現状の戦力を見ても、レギュラークラスはほぼ固定になることが予想される。近本、中野、木浪のセンターラインに加え、一塁・大山、三塁・佐藤輝の構想を維持するとなれば、両翼がキーポイント。右翼は昨季終盤の活躍を考えれば、森下が筆頭候補となり、左翼のポジションで来日2年目を迎える助っ人のノイジー、ミエセスに加え、小野寺、井上、野口、左打ちの前川らが争う形になることが有力だ。

 その上で岡氏が指摘したのは1、2軍監督の連携の良さ。「昨年からチーム全体としての風通しの良さを感じる。岡田監督と和田2軍監督の連携がうまくいっていると思う。別のチームではファームからの推薦があって1軍で使ってみたけど、ダメだからってすぐ2軍に落とすケースもあるでしょ?でも和田2軍監督は1軍で通用するように準備しているし、岡田監督も上がって来たらすぐ起用する。そこで結果が出れば1軍に残っていく。その例が去年も何回かあった」と評した。

 「森下も佐藤輝も一回2軍に落ちて、また1軍に戻ったら成績が上がった。これはファームで課題と目的意識を持ってやったということだし、岡田監督もしっかりと把握した上で1軍で起用した。実はこれが若手が最も伸びる要素になる」と指摘。「1軍レギュラーの代わりができるかどうかの意識で指導者がやっているかどうか。昔、カープでコーチをしていたときにある選手を推薦したら『レギュラーの代わりになるか?』と聞かれたことがあってね。そういう意識で首脳陣がやると、選手の課題も見えてくる。1軍で結果が出なくてファームに戻ってきても、じゃあこうしようという目的意識が選手にできる。だから1、2軍の監督が共通意識を持つということは、若手が伸びる上で非常に大事なことなんだよね」と語る。

 育成から支配下登録に切り替わった野口にしても「秋季キャンプで見て岡田監督が評価し、すぐ支配下登録になった。和田2軍監督に聞くと、バッティングに柔らかさがあると言っていた。1軍で高めのボールを振るか、振らないかがポイントになるらしいけど、そこを克服できるか。非常にいいものを持っていると聞いている」と岡氏。小野寺にしても「他球団ならレギュラーで我慢して使いたいと思わせる選手」と評し、井上は屈指の長打力が魅力だ。

 1、2軍が高いレベルで連携することで、助っ人勢を押しのける成長を見せられるか。「岡田監督も言っていたけど、外国人選手に頼らないチームができるか。まだ頼らざるをえないからノイジーらを残留させたと思うけど、森下を含めた4人の右打者がどう成長して行くか。キャンプのテーマになってくると思う」と岡氏は分析した。

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