阪神・岡田監督「日本で鍛えたら化ける可能性ある」 ドミニカン投手2人育成枠で獲得方針 現地で金の卵発掘「見たよ映像」

 阪神の岡田彰布監督(66)が26日、兵庫県西宮市の甲子園球場で取材に応じ、今月、ドミニカ共和国で行ったトライアウト(入団テスト)から投手2人を育成枠で獲得する方針を明かした。指揮官は「日本で鍛えたら化ける可能性がある」と将来性に期待。原石を磨き上げ、投手王国をさらに強化していく。

 地球の裏側で“金の卵”を見つけた。岡田監督は「見たよ、映像。なんか2人くらい取るみたいやけど。まとまっているというかな、コントロールもな、そんな悪くないみたいやし。日本で鍛えたら化ける可能性があるピッチャーやと思うけどな」と“ドミニカの原石”獲得を明かした。

 指揮官によると2人はいずれも右投手で、球速は150キロ近くに達する。プロでの実績は「ほとんどない」といい、米国でのプレー経験も「全然ないみたいやで。ちょっと下の方の(リーグ)、そんなんやってたみたいやけどな」と経歴はベールに包まれている。

 一方で年齢は20代半ばと伸びしろは十分。虎将も「日本の野球にどれだけ対応できるかやけど。1人でも2人でもな、そこから支配下(登録)とかなれば、そらプラスなると思うけどな」と将来性に期待を寄せた。

 球団は1月中旬から初の試みとなるドミニカ共和国でのトライアウトを実施。OBの藤川球児球団本部付スペシャルアシスタントや国際スカウト部の球団職員ら複数人を派遣していた。約70人が参加したという大規模なトライアウトを終え、関係者らは22日までに帰国。岡田監督にも情報が共有されていた。

 獲得予定の2人は正式契約を待っての来日となるが、時期は未定。春季キャンプには当然間に合わず、就労ビザの取得などを経て、早くても3月以降の入国となる見通し。球団は来年以降も異国でのトライアウトを継続する方針で、外国人獲得で新たな市場開拓に前向きとなっている。岡田監督は「これで日本に行けるみたいな形で、来年以降も1人でも2人でも取っておけば、また違ってくるやろな」と試験的な側面も強調した。

 阪神の外国人はノイジー、ミエセス、ビーズリーが残留し、最速160キロ超の右腕ゲラ(前レイズ)を加えた4人体制で開幕を迎える。即戦力の助っ人を確保する一方で、時間をかけて外国人を育成するという中長期的な視点を持ち合わせながら強化を推し進めていく。新たに海を渡るドミニカンが戦力に成長すれば、虎の黄金期がさらに盤石のものとなっていくのは間違いない。

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