【デイリー阪神担当イチオシ選手・投手編】岡田監督驚く体格/右の“方程式”/守護神奪取/期待の新星 

 岡田監督の下、球団初のリーグ連覇、2年連続日本一を目指す阪神の春季キャンプが2月1日に幕を開ける。沖縄県の宜野座村とうるま市具志川で行われるキャンプを前に、山本キャップらデイリースポーツトラ番7人がそれぞれイチオシの選手を紹介する投手編。

  ◇  ◇

 【茨木秀俊投手】

 「いばらき」ではなく「いばらぎ」と読む。高卒2年目の茨木が1軍キャンプに抜てきされた。

 昨年10月には1軍のシート打撃に登板し、佐藤輝から空振り三振を奪った。「コントロールもまとまってる」と好印象を口にした岡田監督だったが、何より「ごっつい体やな」と恵まれた体格に目を見張った。昨年末、帰省先の北海道で両親から「何だその体は」と驚かれたという。1年間で体重は5キロ増。土台は着実にできつつある。

 虎将は「(門別が)年齢的に一番下になるからな。それやったら(同期の茨木と)2人入れ言うたんや。キャッチボール相手にしろって」と笑ったが、本心は読めない。

 肩の可動域が広いことで腕がしなり、ボールを前方(打者寄り)で離せるという。さらにチェンジアップのキレもいいと周囲も潜在能力を認める。若き右腕は「真っすぐがどれだけ通用するか」と1軍キャンプを心待ちにした。門別の「キャッチボール相手」では終わらない。(デイリースポーツ・山本直弘)

 【ハビー・ゲラ投手】

 宜野座では支配下選手唯一の新助っ人・ゲラに注目したい。パナマ出身の右腕は遊撃手から投手に転向して6年目という異色の経歴を持ち、最速は160キロ超。セットアッパー、クローザーに定着できれば、勝利の方程式はより強固となる。

 岩崎、岩貞、島本、桐敷、及川。スラスラ名前が挙がる中継ぎ左腕に比べると右はやや手薄だ。昨季は湯浅、浜地が不調に陥る中、加治屋が51試合、石井が44試合に登板して奮闘したが、K・ケラー、ブルワーが退団し、馬場は現役ドラフトで巨人へ移籍となった。

 新助っ人といえば悪夢がよみがえる。昨春キャンプではB・ケラーがなかなかブルペンに入らず、しかも球数が極端に少ないため、岡田監督の怒りを買った。開幕してからも故障続きで、チームがVロードを走る中、シーズン途中にひっそりと帰国…。ゲラはファンの前で何度ブルペンに入るだろうか。球数もしっかりチェックしたい。(デイリースポーツ・杉原史恭)

 【湯浅京己投手】

 日本シリーズでの“湯浅の1球”で劇的復帰を果たし、強烈なインパクトを残したとはいえ、昨季は度重なるケガに泣かされた。完全復活を期す湯浅は、オフに2度の渡米。同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかず、専門施設で動作解析を行って、ケガ防止のための投球フォーム作りに取り組んだ。

 昨季開幕当初は任された守護神への思いも、ブレることはない。抑えのポジションを“後任”として務めた岩崎が、最多セーブを獲得。クローザー返り咲きには高い壁を越える必要があり、「簡単に譲ってもらう気はないです。だからこそアピールしないといけないし、目指すとこはそこ」と闘志を燃やす。

 日本一を勝ち取ったチームはトレードやFAでの補強は行わなかったが、岡田監督は「一番の新しい戦力は湯浅よ」と並々ならぬ期待を寄せる。連覇へのキーマンとなるためにも、シーズンでのフル回転が求められる。(デイリースポーツ・丸尾匠)

 【門別啓人投手】

 今季一番の期待の新星と言えるだろう。岡田監督が「(他球団に)隠しときたいよ」とほれ込む高卒2年目左腕の門別だ。昨秋キャンプでは投手MVPにも選出。今キャンプは初の1軍スタートとなった。

 武器は最速151キロのキレのある直球。きれいな回転軸を意識し、フォームを試行錯誤するなど、昨季を通して「直球の質向上」に注力してきた。キャンプ期間中にはスライダーを磨くこともテーマに掲げ、さらなるレベルアップを図る。

 ハートの強さも魅力だ。あだ名は「もんちゃん」で、おっとりとした笑顔を振りまく癒やし系だが、マウンドでは一変。ピンチでも決して動じない。指揮官がブルペンを視察した際に「こっちに目線が来ているなっていう時にどれだけいいボールを投げられるかって感じでやっている」と強心臓ぶりを見せたこともあった。南国の地で進化を見せ、目標の先発ローテをつかみ取る。(デイリースポーツ・今西大翔)

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