阪神・大山 「体の面にベクトル向き始めてきた」球団OBに打ち明ける 「急にガタってくる歳」

 阪神の大山悠輔内野手(29)がデイリースポーツ評論家の狩野恵輔氏(41)と対談した。岡田監督からレギュラーを確約され、4番として球団史上初の連覇を目指す8年目。12月には節目の30歳を迎えるだけに、体への向き合い方が変わってきているという。その1。

 ◇  ◇

 狩野恵輔氏(以下、狩野)「日本一を取ってからのキャンプ、変わったことはありますか?」

 大山悠輔(以下、大山)「個人的には日本一になりましたけど、でもまだまだだと思ってます。個人的にもチームも、もっともっとレベルアップしないといけない。連覇という言葉がありますけど、そんな簡単なことではないというのは、やってる選手が一番感じてると思います。いい意味で危機感というのもありますし、いい緊張感はあるのかなと思ってます」

 狩野「チームリーダーとして、チーム全体をこうしていきたいというのはどうかな?」

 大山「僕が入団した頃は上の方がほとんどだったので、ついていけばいいっていう、その人たちを見て、プロでのやり方というのを覚えていったので。でも、今度は僕たちが後輩たちに教える番というのはある。もちろん野球のこともあるんですけど、それ以外のところで何か見せていけたらなと。普段も周りから見られてないようで、見られてるんだぞというのも伝えていきたいです。そういうところから油断しないようにしようというのは、言っていきたいですね。それを言うことで、自分もそういうふうに思えるので。そこは大事かなと思いますね」

 狩野「姿勢とか大事だよね。去年はドラフト1位の若い2人(佐藤輝、森下)とクリーンアップ。今度は右の長距離で野口とか小野寺もいるね。そういう子に刺激を受けたりするの?」

 大山「刺激は常にありますね。僕が見ていて、こういうやり方もあるんだと勉強になることももちろんあります。年齢は上ですけど、だからと言って僕が上という考えもない。一緒に切磋琢磨(せっさたくま)して、レベルアップしていけるのが一番だと思います」

 狩野「個人的にも、まだまだレベルアップをって話があったけど、自分の中で一番レベルアップしないといけないところは?」

 大山「数字は全部ですね。強いて言えば、四球の数というのは良かったかなと思います。けど、それ以外のところはまだまだ。そういう意味では、体の面ですね。もう今年で30になる。技術もですけど、体であったり、そういうところにベクトルが向き始めてきたなというのは感じますね」

 狩野「急にガタッてくる年でもあるしね」

 大山「先輩方から30歳っていうのは若い頃から言われてたので。意識してきてはいますね」

 狩野「年齢を感じてる部分というのはあるの?例えば、疲れが取りづらいとか」

 大山「まだですね。でも、体重が今までは動いてスッと落ちやすかったものが、ちょっとずつ落ちづらくなってきたりとか。どっちかと言うと、太る方のタイプなので。今まではこういう動きをしたら、ある程度、思ったように落ちてたんですけど。うまく落ちなかったりというのも、ちょこちょこ出てきたなというのはあります」

 狩野「大きくするだけでもダメだしね。過去の先輩はみんな走ってる。やっぱり走ったりはしてる?」

 大山「そうですね。でも、そこに関しては試合中の全力疾走というところも一つ。次の塁を狙うという目的もありますけど、トレーニングの一つとしても見てるので。いざ試合以外でダッシュしようと思っても、10割で走るのってなかなか難しい。どこかで7割、8割ぐらいになってしまうので。でも、試合で一塁までセーフになろうと思ったら、10割、下手したら10割以上の力が出てるかもしれない。そこはすごく大事なところだなと思ってやってますね」

 狩野「すごいですね。大山ももちろん走るし、梅野も走る。結局、みんな走るからすごい、いい伝統というか、みんなちゃんと走るでしょ」

 大山「誰かが抜いてたら、ベンチでは『どうしたんだ?』っていう雰囲気になります。みんなやってるぞ、という雰囲気にもなりますし。それは僕が先輩方の姿を見て、やり続けようと思ってること。今度は、僕が後輩たちに引き継いでもらえるような姿を見せたいですね」

 狩野「若いのに背負わなくちゃいけないね。俺の時は先輩がいたから、35歳ぐらいまでお願いします!って任せきりでやってたから(笑)。もう30歳でやらなくちゃいけないっていうね」

 ◆大山 悠輔(おおやま・ゆうすけ)1994年12月19日生まれ、29歳。茨城県出身。181センチ、92キロ。右投げ右打ち。内野手。背番号3。今季推定年俸2億8000万円。つくば秀英から白鷗大を経て、16年度ドラフト1位で阪神入団。プロ1年目の17年6月23日・広島戦(マツダ)でプロ初出場(代打)。

 ◆狩野 恵輔(かのう・けいすけ)1982年12月17日生まれ、41歳。群馬県出身。現役時代は右投げ右打ちの捕手・外野手。前橋工から2000年度ドラフト3位で阪神入団。04年9月22日・広島戦(広島)でプロ初出場(代打)。07年4月20日・巨人戦(甲子園)でプロ初安打がサヨナラ打。17年現役引退。通算成績は402試合、200安打、18本塁打、91打点、打率・255。18年からデイリースポーツ評論家。

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